みんなで築いてつなぐ立地地域のきずな−をキャッチフレーズに、第1回つーる de アトムin Wakasa Bayが11月14、15日に行われました。15日には福井県の高浜町から敦賀市まで、マラソンと自転車でメッセージをリレーしました。
原子力施設の立地地域の様々なパートナーがヒザを突き合わせて一緒に楽しみ一緒に考えること、立地地域間の横の繋がりを深め、原子力の平和利用を促進するためのネットワークを築くことが開催の目的です。
各国持ち周りで開催されるマキシマラソンの日本大会として開かれた昨年11月4日の第13回マキシマラソン in Japanの精神を受け継いだ国内初めての大会で、参加者と立地地域との交流を深める格好の機会となったようです。(JaifTv取材班)
(上の写真左は、参加した地元の高浜中学校の陸上選手たち。写真右は、美浜町役場を出発する参加者たち。)
地域との交流を深めた2日間
福井県は全国に先駆けて”原子力の灯”を灯し、現在、運転中の原子力発電所が13基あります。まさにわが国で、安定した原子力発電の供給に大きな役割を果たしている立地県です。
同時に、美しい海や山に抱かれ、海の幸、山の幸に恵まれた有数の観光の拠点でもあります。設定されたコースも海に山に景勝ポイントをたどるもので、参加者も走るほどに元気をもらった大会になりました。
さて、15日の早朝、立地地域の住民や、発電所等で働く従業員など健脚が集い、奇勝「明鏡洞」はじめ自然の芸術的な景観が美しい高浜町の城山公園を、同町の野瀬豊町長の号砲でスタートしました。
折から射し込んだ朝陽に包まれた各参加者は、白い砂浜の広がる海岸沿いのコースを一路敦賀市へ。
つなぐメッセージは、組織委員長をつとめる中曽根康弘元総理大臣が原子力平和利用促進への思いをこめた「萬物生光輝」(万物、光輝を生ず)の書状。 また地元高浜町の高浜中学校の生徒さんが高浜町を紹介しメッセージを入れたビデオレターも、まず同中学校の陸上部のマラソン選手らが携えて走り、中継地点で後続を受け持つランニングチームに次々と引き継がれました。
(左写真は、中曽根・組織委員長 直筆のメッセージをランニングチームの代表に手渡す野瀬・高浜町長(右))
前夜の雨交じりの天候からいっぺん、参加者たちは、小春日和の穏やかな陽気に恵まれた若狭路を、高浜町、おおい町、小浜市、若狭町、美浜町などの海岸線を中心とした景勝コースに沿って軽快に走行。
コースの序盤 参加者たちは高浜町からおおい町へ。高浜中学校陸上部の選手たちを先頭におおい町の観光スポットとして有名な全長750メートルの青戸(あおと)の大橋を通過。(写真右=高浜中学校の陸上選手たちが先導し、青戸の大橋をわたりました)
小浜湾沿いに、美しい海から元気をもらいながら、参加者たちは、軽快にコースをすすみます。
おりしも、来日中のオバマ米大統領が14日に演説を行い、小浜市長が招かれるなどのニュース報道もあって、最近何かと話題の多い小浜市ですが、夏の海水浴でにぎわう市内の人魚の浜海岸も中継地に。
八百姫伝説のシンボルである「人魚」が参加者たちを出迎えました。(写真左)
中継地のひとつ。美浜町役場では、同日、産業祭が開かれており、地元グルメや産物の販売など、イベントが盛りだくさん。
たくさん来場者でにぎわいをみせていました。
参加者たちも、産業祭のにぎわいのなかで、つかの間 鋭気を養いました。
美浜役場からは、いよいよコースの終盤、敦賀市内まではあとひとふんばり。(写真右は、美浜町役場を出発する参加者たち)
早朝、高浜町の城山公園を出発して、10区間の行程をリレーしつつ、数々の出会いと思い出を胸に、晩秋の若狭・敦賀路を走りぬいた参加者たち。
敦賀短期大学から敦賀市役所を経てゴールとなったプラザ萬象(ばんしょう)まで、敦賀市内の区間は、友好の絆を深めるように、全員一緒に走行しました。
ゴールを終え、有終の美を飾った参加者たちが、ともに健闘をたたえあいました。
(写真右はゴールした参加者たち)
14日には、出発地点となった高浜町で立地地域との連携を深めるランナーズミーティング、トークライブが行われました。ミュージシャンのモーリー・ロバートソン氏が「日本再発見」をテーマとしてトークライブを行いました。ポータブルルータを使って日本各地を巡る旅をレポートした同氏は、地方が発信力を持って独自の色を伝えていくことの大切さを語りました。続くアクティブ・トークでは「どうする!!?これからのニッポン」をテーマとして地元議員らを交え、都会の真似でない地元の魅力をアピールし、流通まで関与して地域の雇用につなげていく気運づくりについて意見を交換しました。(写真右は、14日に高浜町で開催されたアクティブトークの様子)
また続いて行われた交流会では、かけつけた高浜町の野瀬町長が、立地地域との絆を深めるこうした機会の重要性を述べるなど、歓迎のあいさつをされました。 また地元の小中高生からなる音海(おとみ)和太鼓クラブ(写真左)により歓迎の和太鼓演奏が行われ、威勢のよいかけ声、バチさばきに参加者は惜しみない拍手を送りました。 参加者は、地元の方との交流深まる大切なひとときをすごしました。
15日のゴール後にも敦賀市でも完走シンポジウムとしてランナーズミーティングやトークライブ、また交流会が開催されました。ランナーズミーティングでは、リレーされたメッセージが披露され、高浜中学校の生徒さんの目線で高浜町をとらえ、メッセージを入れたビデオレターも上映されました。
地域との絆を横につなげていこうという参加者と、地元の方々との温かい交流が深まった2日間でした。
(本ページは、JaifTv第25回配信分のダイジェスト版の企画特集です。)
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