「第3回原子力若手討論会」開催支援の報告


 

 「第3回原子力若手討論会」が2014年10月3日(金)、4日(土)の2日間、東京で開催されました。主催は、日本原子力学会原子力青年ネットワーク連絡会(YGNJ)(代表:西山 潤 東京工業大学助教)です。若手討論会は、YGNJが一昨年より年1回開催しており、今年は3回目です。

 YGNJ活動は日本原子力学会の若手が牽引し、学会員/非会員を問わず、原子力業界で働く若い世代(35歳くらいまで)の連携を強め、活力を引き出す活動に取り組んでいます。

 当協会としては、原子力若手討論会は、原子力界で働く若手人材の貴重な異分野交流の場であり、意見交換を通じた若手の啓発に資する機会として有意義と考え、従来同様、参加者募集等に協力しました。また、産官学連携の原子力人材育成ネットワーク実務段階人材育成分科会も、実務者育成の観点からこの活動を支援しています。

 おかげさまで、この討論会については会員各社より支持をいただいています。今回は、参加者募集期間が短かったのですが、業務多忙ななか、各社より51名の若手人材が派遣されました。参加者の内訳は、電力22人、メーカー13人、学協会3人、大学2人、研究機関9人、その他2人でした。このうち、日本原子力学会員は18人でした。

 今回は、「原子力の問題!専門を超えてできること」をテーマに、1日目は、ディベート、2日目はグループ討論を行いました。

 ディベートでは、参加者を無作為で3つのグループに分け、それぞれのグループで、次の3テーマについて、賛成派、反対派に分かれて論戦し、審判役が審査し勝敗を決しました。全体では現状肯定派が勝利しました。

 ディベートの3テーマ:
1) 日本は核燃料サイクル政策を継続すべきか否か
2) 日本は高レベル放射性廃棄物を地層処分すべきか否か
3) 日本は原子力発電所を40年で直ちに廃炉にすべきか否か

 討論会を見学した実務人材育成分科会メンバーによれば、前回討論会と様子が少し異なり、参加者の間にうつうつとした感じが漂っているように感じたそうです。原子力の先行きがなかなか見えてこない状況が続いているためかもしれません。

 原子力のこれからを担う若い人々が、周りの雑音に振り回されず、自信と誇りを持って自分の仕事に丁寧に取り組めるよう、当協会は原子力人材育成ネットワーク事務局として、人材育成の観点から環境整備と教育訓練機会の充実について引き続き支援していきたいと考えています。

以上

お問い合わせは、人材育成部(03-6812-7101)まで