当協会職員がカザフスタンの原子力関係者に日本の原子力を講演当協会国際部の小林リーダーが、7月28日と8月25日、カザフスタンから来日した原子力関係者に最近の日本の原子力動向について講演しました。 ロシアNIS貿易会(ROTOBO)が原子力人材育成と日・カザフスタン協力の発展を目的にカザフスタンの原子力関係者を約1週間、招聘研修しているもので、研修の冒頭に、日本の原子力事情を理解する一助として、小林リーダーが「最近の日本の原子力を巡る状況」と題して基調講演しました。 第1陣の来日者は、産業・新技術省原子力委員会技術協力部のグリナラ主任専門家をはじめ、同省、国営原子力企業カザトムプロム、放射線安全・環境研究所、カザフスタン原子力協会からの計6名で、7月26日〜8月1日、滞日しました。第2陣は、核物理研究所のサディコフ副所長をはじめ、エネルギー省原子力・エネルギー監督・管理委員会、カザトムプロム、放射線安全・環境研究所からの計5名が、8月23日〜29日、滞日しました。(注:カザフスタンは8月6日、大幅な省の再編が行われ、産業・新技術省は新設のエネルギー省に統合された。) 小林リーダーは、日本の原子力についての基調講演では、原子力・エネルギー政策、原発の現状、福島第一原発の現状(廃炉への取組)、福島事故の影響や取組、核燃料サイクル・高レベル廃棄物対策、などについて説明しました。カザフスタン側からは、原発の安全基準がどのように厳しくなったのか、原子力規制組織はどうなったのか、避難している住民はどこでどのように生活しているのか、年間3.6兆円もの外貨を払うくらいならば原発を運転した方が良いのではないか、政府によって原子力政策が以前が「原発拡大」だったのが「2030年代原発稼動ゼロ」になり、「原発が重要なベースロード電源と位置付け」と変化しているが矛盾しているように思う、などの多くの質問や意見が寄せられました。 カザフスタンの一行は日本滞在中に、日本原子力研究開発機構(JAEA)の大洗研究開発センター、福島第2原子力発電所、玄海原子力発電所、原子力メーカー施設などを訪問し、日本の原子力についての理解を深めました。 以上
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