[原子力産業新聞] 2006年3月16日 第2323号 <3面> |
[アレバ] 10年にシェア33%目標 2005年決算を発表 「原子力復活に応える」仏アレバ社は8日、2005年の決算収支を発表した。コネクター部門の売却など変動要因があるものの、売上高は3.1%増の101億2,500万ユーロ(1兆4,357億円)、営業利益は1.3%減の5億5,100万ユーロ(781億円)を計上。原子炉・サービス部の売上増が10.8%増と、全体の売り上げ増に貢献した。 アレバのローベルジョン会長(=写真)は、「我々は、原子力の復活を予見しており、これに応える用意がある」と述べた。同社の欧州加圧水型炉(EPR)がフィンランドのTVO、EDF、米電力のコンステレーションによって選ばれた事を指摘、同社の原子力事業部門が成長し、欧州と米国で確固とした地位を築いていると強調した。 ローベルジョン会長は、アレバが世界の原子力産業界におけるリーダーとしての地位を固めるために、核燃料サイクルのすべてを包括するビジネスモデルを打ち立てたいと述べ、「2010年には世界の3分の1のマーケットシェアを占める」と宣言した。 原子力事業部門の売上高は4.6%増加したが、これはフィンランド、仏、中国での新規原子力発電所プロジェクトによって原子炉・サービス部の売り上げが前年比10.8%増となったことが大きい。 同社は昨年末時点で、205億6,900万ユーロ(2兆9,166億円)の受注残高を持っており、同社の2年分の売上高に相当する。受注残高は、原子力事業で1.3%増、採鉱が19.2%増、核燃料が21%増となっている。 |