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第36回原産年次大会基調テーマ:国民の理解を求めて──原子力のさらなる発展のために平成15年3月
(社)日本原子力産業会議 日本原子力産業会議は、エネルギー・原子力の開発利用上の問題について、重要課題とその解決策を見出すための指針を得るとともに、原子力研究開発利用の進め方について、国民の理解促進に資することを目的に、原産年次大会を毎年開催しております。 本年は、重要な原子力立地県である福井県からの要請により、36回目にあたる大会を、4月14日(月)から17日(木)までの4日間、敦賀市および福井市において開催することとなりました。 プログラムはこちらをクリックしてください
| 詳 細 プ ロ グ ラ ム[第1日 4月14日 (月)]テクニカルツアー Aコース:日本原電敦賀2号機&若狭湾エネルギー研究センターと敦賀市内見学日本原電原子力館は、近くに猪ヶ池野鳥園もあるなど、美しい自然に囲まれた敦賀半島の先端にあり、ここでは発電所のしくみや周辺の自然環境などについて模型やVTRを使って紹介いたします。敦賀発電所では、国産改良標準型の加圧水型軽水炉で、日本初のプレストレスト・コンクリート製格納容器(PCCV)を採用した原子力発電所として昭和62年2月に営業運転を開始した出力116万kWeの2号機を見学します。また、日本三大松原のひとつ「気比の松原」は白砂青松、赤松などが生い茂る国の名勝となっております。良港として発展した港町敦賀ではおぼろ昆布の生産が盛んで、全国生産の85%のシェアを占めており、お土産の一品にお勧めします。(若狭湾エネルギー研究センターについてはDコース参照)(募集定員50名) Bコース:サイクル機構もんじゅと敦賀市内見学消費した量より多くの燃料を生み出すことのできる高速増殖炉、その原型炉であるもんじゅでは、中央制御室のほか、ナトリウム漏れ事故のあった二次系配管室もご見学いただきます。また、高速増殖炉の特徴であるナトリウムの取扱研修施設(ナトリウム棟)も合わせてご見学いただきます。加圧水型発電所の運転員を養成訓練する原子力発電センター(NTC)では、シミュレーター操作の体験も可能です。(「気比の松原」についてはAコース参照)日本三大鳥居のひとつである気比神宮を参拝、敦賀名産かまぼこ工場などを見学いたします。(募集定員40名) Cコース:関西電力大飯発電所と若狭地方見学大飯発電所は関西電力最大の原子力発電所で、471万kWeの発電量を持ち、原子力発電所の内部を普段着のままでガラス越しに見学できるシースルー見学施設を日本で初めて設置しています。また、原子力発電の安全性と信頼性のより一層の向上と、社会環境とのより良い調和を目指して設立された原子力安全システム研究所の施設を見学いたします。最後に、越前若狭の国宝のひとつである「萬徳寺」の本尊・阿弥陀如坐像や桔山水庭園を見学します。(募集定員40名) Dコース:若狭湾エネルギー研究センターと越前地方見学永平寺、今から約750年前鎌倉時代に道元禅師によって創建された名刹で、いまでも約150名の雲水たちによって道元禅師の厳しい作法に従った禅の修行が営まれた荘厳な雰囲気を体験していただけます。一乗谷朝倉遺跡は戦国時代の朝倉氏の城下町跡、国の特別史跡、特別名勝に指定され、武家屋敷・町屋などが復元されています。若狭湾エネルギー研究センターでは、シンクロトロン加速器を用いて陽子線がん治療の臨床研究や植物の品質改良、材料の表面改質等の研究がなされている様子を説明いたします。最後に日本海海産物センターに立ち寄りますので、日本海の幸をお土産にできます。(募集定員70名) [第2日 4月15日(火)]敦 賀 大 会(会場:敦賀市民文化センター・大ホール) 受付開始 (8:45〜) 【オープニングセッション】 (9:30-10:30) <議長> 小林 庄一郎 (社)日本原子力産業会議 副会長
【特別講演 (午前の部)】(10:30-12:00) <議長> 都甲 泰正 核燃料サイクル開発機構 理事長
昼休み (12:00-13:30) 原子力広報女性アドバイザーの会主催「若狭おばちゃん劇場」(12:45-13:10) 様々な分野で活躍する電源地域、原電候補地、消費地の女性たちからなる「関西原子力懇談会原子力広報女性アドバイザーの会」による寸劇です。 地域の発展のために原子力発電との共存を選択した若狭の女性たちの思いを演じます。 【特別講演 (午後の部)】 (13:30-14:30) <議長> 鷲見 禎彦 日本原子力発電(株) 社長
【プレナリーセッション】 (14:45-17:20) 「プルトニウム利用の意義を再確認する」〔講演と質疑応答〕わが国は、ウラン資源有効利用の観点から核燃料リサイクルを原子力政策の根幹に据えてきたが、リサイクルにより得られるプルトニウム資源については、海外で多くの実績がある軽水炉でのMOX燃料利用でさえも、社会的要因等により当面の実施に見通しが立っていない。こうした状況で、原子力関係者は核燃料リサイクル政策の実現に向け、あらためてその意義を確認したうえで、国民理解を得ることが重要となっている。 このセッションでは、敦賀地域に立地するプルトニウム利用施設(「もんじゅ」「ふげん」)を取り上げ、その開発意義や役割を再確認する。とともに、核燃料リサイクルにおける世界的な主流となっているプルサーマルや、解体核兵器からの余剰プルトニウムの有効利用について国内外の取組みを紹介しながら、わが国が掲げるプルトニウム本格利用の意義について、エネルギー資源論、技術開発論などの観点から、あらためて検証する。 <議長> 三宅 正宣 福井工業大学 学長
レセプション (17:30-19:00) 於:きらめきみなと館 【市民の意見交換の夕べ】(18:00-20:00) 於:プラザ萬象・小ホール 本大会を一層開かれたものとするため、原子力関係者に加え一般市民の方々にも積極的な参加を呼びかけ、市民の意見交換の場を設ける。 とくに今回は、「もんじゅ」をめぐる動きや一連の原子力発電所での不正記録問題の影響を踏まえたうえで、地元地域の参加者を交え、わが国の原子力が抱える課題をめぐり、市民の視点から幅広く率直な意見を交わすこととする。
[第3日 4月16日(水)] 福 井 大 会(会場:福井市フェニックスプラザ・大ホール) 【開会セッション】 (9:00-9:40) <議長> 新木 富士雄 北陸電力(株)社長
【特別講演】 (9:40-10:10)
【セッション1】 (10:10-12:00) 「社会の持続的発展──環境、エネルギー面での挑戦」〔講演〕今後、アジア地域を中心とした急激な人口増加が進み2050年には世界全体のエネルギー消費量が倍増すると予想される中で、地球規模での環境悪化や天然資源をめぐる国家間の競争など、人類社会に対する大きな脅威の発生が懸念されている。こうした事態を回避し持続可能な社会開発を実現するために、世界は人類社会の長期展望を描いたうえで、協調的な行動を実践していく必要がある。 このセッションでは、社会が持続可能な発展の実現を図るうえで主要な座標軸となる地球温暖化防止とエネルギー問題を視点として、国や産業界が今後取り組むべき方策を探るとともに原子力の役割について改めて確認する。 また、エネルギー・電力を大量消費している大都市圏の消費者の観点から、環境保全、エネルギーの節約など国民一人一人が考えるべきことについても議論する。 <議長> 森嶌 昭夫 (財)地球環境戦略研究機関 理事長
【午餐会】(12:20-14:10) 於:福井ワシントンホテル「天山の間」 <司会> 西澤 潤一 (社)日本原子力産業会議会長 〔会食〕
福井県女性エネの会主催「紙芝居」(12:45-13:10) 電力供給地域の「福井県女性エネの会」が子供達などへの啓発活動の一環として始めた、エネルギーや原子力発電に関する内容の紙芝居です。 2002年度エネルギー環境教育情報センターのエネルギー広報施設・広報活動表彰 イベント部門賞を受賞しました。 【セッション2】 (14:30-17:30) 「原子力発電所の運転管理──新たな取組み」〔パネル討論〕わが国で50基以上が稼働中の原子力発電所における安全確保や規制は、機器・設備などの健全性確保に主眼を置いて実施されてきているが、今後は、原子力発電の運転管理システム全体を重視した安全確保が必要と認識されてきている。こうした安全確保の仕組みが十分に機能し、原子力発電所が安全運転の実績を重ねることで立地地域および国民からの信頼を得られ、さらには効率的運転の実現につながることが重要である。 このセッションでは、今後高経年化時代を迎える原子力発電が安定的で効率的な稼働を実現する上で必要となる条件を、良好な実績を維持している米国の事例を参考にしながら、わが国の原子力発電運営体制の透明性やその説明責任、合理的・科学的な安全規制、官(推進、規制)と民(事業者)の健全な関係、運転保守作業のあり方など、様々な角度から捉え議論する。 <議長>近藤 駿介 東京大学大学院工学系研究科教授 〔基調講演〕
〔パネリスト〕
[第4日 4月17日(木)] 福 井 大 会(会場:福井市フェニックスプラザ・大ホール) 【セッション3】 (9:00-11:30) 「着実に進む世界の高レベル廃棄物処分計画」〔パネル討論〕平成12年に高レベル廃棄物処分法が制定されたわが国では、現在、処分実施主体である原子力発電環境整備機構が取組みを進めており、平成14年12月には概要調査地区の公募を開始した。海外では、昨年7月に世界最大の原子力発電国の米国においてヤッカマウンテンが最終処分場として承認されるという大きな動きが見られたほか、フランスでは地下研究施設の建設が進行中であり、フィンランドでも地層処分研究施設の建設が今年中に開始される計画である。 このセッションでは、わが国においても計画が具体的に動き始めた高レベル廃棄物処分をめぐって、海外諸国での処分場建設までの道筋をレビューしながら、概要調査地区の選定が国民合意を得つつ着実に行われるためには何が課題なのか、海外で採用された選定プロセスから学ぶべきものは何か、などを探る。 <議長>中村 政雄 科学ジャーナリスト 〔基調講演〕
〔パネリスト〕
昼休み (11:30-13:00) 【セッション4】 (13:00-15:30) 「身近な原子力を福井県から考えてみよう」〔パネル討論〕今大会が開催される福井県には、若狭湾地域に軽水炉原子力発電所13基のほか、新型転換炉「ふげん」、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」、若狭湾エネルギー研究センターなどが立地し、わが国における「原子力センター」ともいうべき役割を果している。原子力はエネルギー面での利用の他に、ラジオアイソトープ、放射線を利用した様々な技術が、人間社会の身近なところで役立っている。 このセッションでは、原子力技術を用いたベンチャービジネス、放射線の医学利用、原子力の教育問題、など一般の市民とのかかわりを改めて紹介して、今後、これらをどのように地域や社会全般の理解に役立て、発展させていくかについて意見交換を行う。 <議長>神田 啓治 エネルギー政策研究所所長、京都大学名誉教授 〔パネリスト〕
【市民からの質問に答える会】(15:40-17:00)於:福井市フェニックスプラザ・小ホール この「市民からの質問に答える会」では、一般市民の参加者を対象に、敦賀大会および福井大会を通じ、各セッションで 発表された講演や討論の内容についての質問や疑問に答え、さらに知識を深めてもらうととも、今後の原子力開発利用全般に ついても、提案など出してもらい、意見を交換する機会とする。
以 上
大 会 会 場
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(社)日本原子力産業会議 政策企画本部 |