燃料取出し、1号機カバー解体へ 福島第一 港湾内海底土被覆工事開始

資源エネルギー庁は7月31日、福島第一原子力発電所廃止措置の進捗状況を発表した。

1号機使用済み燃料プールからの燃料取り出しに向けた原子炉建屋カバーの解体は、台風、クレーンの故障などにより遅れていたが、昨夏に発生した作業員の身体汚染などを踏まえ、放射性物質の飛散対策・モニタリングを実施することとし、地元にも説明の上、早ければお盆明けにも着手する予定。プール内の燃料取り出し開始は17年度を目標としている。

3号機の使用済み燃料取り出しに向けたプール内のがれき撤去は、クローラクレーンの不具合により中断されていたが、機材準備が整い次第、8月下旬より作業再開予定で、また、4号機の燃料取り出しは、天井クレーンの定期点検のため、9月上旬まで中断となっている。

また、港湾内海底の汚染土壌が舞い上がらないよう、年度内の完了を目指し、7月17日より、海底土の被覆工事が開始された。被覆面積は約18万平方mに及ぶ。

放射性物質を含む水を用いたホット試験を実施中の多核種除去設備は、A〜C系で順次、改良型フィルタへの交換を行い、使用前検査を経て、12月にも本格運転に入る見込みで、また、高性能多核種除去設備も7月より機器据付け工事が開始され、検証試験装置が搬入・設置中となっている。

また、新事務棟のI期工事が完了し、7月22日より、福島第二発電所構内の約400名が業務を開始した。

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