[JAIF] 原子力関連ニュース -2001年2月22日 JAIF_Top

ベトナムとの今後の交流について
平成13年2月20日

ベトナムではかねてから原子力発電の導入問題について政府、共産党などの関係者が検討をすすめてきたが、この度、エネルギー・電力開発長期戦略のなかに原子力発電を盛り込み、本年3月開催の第9回ベトナム共産党大会 (5年毎に開催) で正式に決定する運びとなった。ベトナム原子力委員会によれば、党大会で承認されれば、本年中には、導入のための調査 (プレ・フィジビリティスタディ) の作業を開始する予定としている。

1.ベトナム原子力委員会との協力実施基本計画の署名について

原産は平成11年12月にベトナム原子力委員会と覚書を結び、日越協力連絡委員会のもと各機関の支援により、これまでに研修員の受入や党、政府関係者による調査ミッションの受入れ、日本人専門家の派遣などの協力を進めてきた (昨年の交流実績は約 1500人日)。

この度、ベトナム原子力委員会のチャン・フー・ファット (Prof. Dr. Tran Huu Phat) 委員長の来日の機会に、2月16日、同委員長と森原産副会長は、同覚書に基づく今年の活動の基本計画 (マスタープラン) に署名した。なお、駐日ベトナム大使館の代表が署名に立ち会った。

今年の基本計画にある交流分野は、昨年とほぼ同様の内容であり、ベトナム政府や共産党の関係者による視察ミッションの受入れをはじめ、原子力発電技術、法整備、規格・基準作成のための研修の受入れ、広報、サイト選定作業への支援などである。これらの活動はベトナムにおける原子力発電導入に関する今後の動向をみまもりつつ、弾力的に実施することとしている。

2.ベトナム原子力平和利用展示会への開催協力と原産代表団の派遣について

ベトナム原子力委員会では4月25日から29日までハノイにおいて、初の原子力展示会を開催することになった。この展示会はベトナム原子力委員会の創立25周年記念行事の一環として、ベトナムの国会、行政の関係者、教育関係者などを主な対象に、原子力の利用についての理解を促進する目的で開催するものである。原産は、同委員会の要請をうけ、展示会の後援機関として協力し、日越協力連絡委員会のワーキング・グループ内にタスクチームを設け、ベトナム側と共同作業をすすめている。

また、この機会に関係者からなる代表団 (団長 金井原産副会長・日越協力連絡委員会委員長) を4月23日からハノイに派遣し、展示会の主要行事に参加するとともに、ベトナムの指導者を訪問し、今後の原子力協力問題などについて、意見交換を行うこととする。

以上

Copyright (C) JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. (JAIF)