[原子力産業新聞] 2001年10月26日 第2109号 <2面>

[文部科学省] 2000年末の核燃料物質の保有量を公表

プルトニウムは88,700s

文部科学省はこのほど、2000年末時点の我が国における保障措置活動の状況ならびに核燃料物質の保有量などをとりまとめ、公表した。

同省では原子炉等規制法に基づいて保障措置を実施しており、核燃料物質の保有量とあわせ毎年前年のデータ集計が完了した時点で報告を行っている。

発表によると、昨年における国内査察実績としては、IAEA との協定に基づく査察対象の111の施設に対して、軽量報告 (在庫変動報告や物質収支報告および実在庫明細表の件数) として3551件の報告件数が、またデータ処理の件数として25万8042件が報告された。

国が直接実施した国内査察実績としては、同じく111の施設に対して1131人・日、指定保障措置検査等の実施機関によるものが967人・日実施だった。また、非破壊測定の件数が2810件、破壊測定が199件などとなった。

このほか、IAEA 保障措置では施設に該当しない施設144か所について、計量報告件数716件、データ処理件数1万1380、国内査察実績11人・日などの数字が報告されている。

さらに、IAEA 保障措置の強化・効率化のため追加議定書に基づいて行われた「補完的アクセス」についても実施件数がまとめられた。そのうち、「未申告の核物質および原子力活動が存在しないことを確認するための目的で」IAEA が24時間前に通告して行われたものが1件、2時間前での通告が2件だった。

一方、同じく咋年末時点で我が国の核燃料物質の合計保有量は、天然ウラン236万1465kg、劣化ウラン963万8949kg、濃縮ウラン1464万137kg (うちウラン235が33万7397kg)、トリウム2084kg、プルトニウム8万8685kg だったことか明らかになった。


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