「量子放射線利用普及連絡協議会」第15回会合を開催


当協会は5月14日、都内で「量子放射線利用普及連絡協議会」第15回会合を開催し、福島ステークホルダー調整協議会事務局長でたむらと子どもたちの未来を考える会(AFTC)副代表の半谷 輝己氏から「福島ステークホルダー調整協議会、AFTCの活動と福島からの思い」について、ご講演いただきました。

半谷氏の講演の主なポイントは、以下の通り。
1) 「マスコミ」に関することでは、原子力関係者もマスコミと対立するのではなく、マスコミの人と共に、福島の復旧・復興のために協力してほしいと思っている。マスコミは弱者側の立場から情報発信していて、被害感情の回復の役割を果たしている。私からは、「がんばろう福島」から、「SAVE 福島」、福島を守ろう、ということを訴えたい。
2) 住民は、「官僚」に対して不平・不満をものすごい勢いでぶつける。自治体の職員の方々は、自分の家族の面倒も見られずに、仕事に追われ、疲弊しきっている。これを救わなければならない。
3) 福島では、「ボランティア」が活躍できていない。ボランティアは、福島の人たちの役に立ち、友達になりたいと思って来ているが、受け入れ側では、それが分かっておらず、面倒なボランティアの受け入れを拒んでいる。福島が、「融和と調和」、「ボランティアの活躍」により、勝利の道を辿ることを望む。
4) 「お母さん」たちとのリスク・コミュニケーションにおける注意事項として、自分の言いたいこと、知っていることは言わないで、言ってもらいたい事を言う様にしている。つまり被災者のみなさんの気持ちを代弁することが大事である。福島の人たちにとって、原発事故によって出てきた放射線は、夫でも恋人でもない他人からのタバコの煙と同じ。ゼロにしたいのは当然。これを分かった上で話をしないと受け入れられない。
5) 「放射線の話」をする際に、放射線の専門家は、放射線の話ばかりしてつまらない。住民は、日常生活の中で放射線とどう付き合っていけばよいのかを知りたいのであって、放射線について知りたいわけではない。そして、ほとんどの人は、「単位」が嫌いなので、できるだけ余計な情報は削って、数字も出さないで説明する。映像で視覚に訴えることも効果的。

半谷氏からの講演後、福島の住民の方々とリスク・コミュニケーションをする際の秘訣等について、活発な意見交換がなされた。

詳しくは、以下をご覧ください。
    「量子放射線利用普及連絡協議会」第15回会合・議事メモ  (PDF, 183KB)

以上

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