「量子放射線利用普及連絡協議会」第16回会合を開催当協会は8月21日、都内で「量子放射線利用普及連絡協議会」第16回会合を開催し、全国中学校理科教育研究会・会長で練馬区立開進第一中学校・校長の高畠 勇二氏から「中学校理科における放射線・エネルギー環境教育について」、福島県郡山市立明健中学校・教諭の佐々木 清氏から「福島県における放射線教育について」、ご講演いただきました。 高畠氏からは、全中理としては、放射線教育の特別委員会を発足し、放射線教育に力を入れて活動していくことや、放射線の専門家がやりにくいところで我々教員ができる部分を相補しながらやっていきたいという意気込みが語られた。また、福島原発事故の際には、放射線から身を守るための知識が足りなかったため、避難された方々がどのように行動すればよいのかと戸惑われたことや、今後の放射線教育には、チェルノブイリ事故から得られた教訓を生かして、地域の方々と共に実践的な放射線教育をしていくことの重要性も指摘された。また、福島をチェルノブイリにしてはいけない、日本全体で福島の、東北の痛みを分け合うべきとの意見が述べられた。 佐々木氏からは、福島原発事故後に、生徒たちから放射線について「先生、すぐに教えて!」という声が多く、中学3年まで待つのではなく、中学1年から各学年毎教えることや、こどもたちが最も学びたい内容は、「放射線による人体への影響」であるので、今年の9月に養護の先生とともに授業を実施すること、さらには、福島県における放射線教育のための副読本として、文部科学省が作成した副読本では、原発事故やリスクについて触れていないので、福島県における放射線教育としては、原発事故と放射線によるリスクも取り扱うことが大切であり、今後の展望として、@空間線量が会津地方のように比較的低い地域、A空間線量が郡山のように比較的高い地域、B今後帰還する地域で空間線量が高い地域の3つのバージョンの放射線教育を考えていきたいこと等について紹介がなされた。 講演後、今後の放射線教育やリスクに関する考え方等について、活発な意見交換がなされた。 詳しくは、以下をご覧ください。 以上
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