[技術者の養成] - 原子動力研究会 - 原子力安全グループ

III 原子力安全グループ

 原子力の安全確保の基本は設計、製造、建設、運転、保守のすべての段階で正しく、適切に行われることが重要である。特に昨今、人的要因に起因する安全問題が多く発生しているが、その根本解決には従事者の安全についての基礎知識と建設・運転・保守・QAにおける安全意識(セーフティカルチャー)の保持が必須である。また近年、プラントの寿命延長や検査・保守による安全確保の重要性が強く認識され、経年劣化評価、検査・保守の最適化等の研究が進められている。さらに、受動的安全システムをとり入れた安全性の高い次世代発電炉の開発計画も進められている。

 今年度の研究は、これらの新しい動向を含め、下記事項等について専門家による講演、文献調査、会員間の討議を行うことによって、会員の原子力安全に対する幅広い意識と知見の向上を図っていく。

  1. 原子力安全の基本、セーフティカルチャー
  2. 原子炉、核燃料施設等の安全確保の実際(安全基準・規則、安全設計、事故・故障のフィードバック、アクシデントマネジメント、防災等)
  3. プラント寿命延長
  4. 安全性研究、将来型炉等
  5. 関係施設の見学調査等

平成14/15年度 原子力安全グループの活動 平成15年8月現在

第1回定例会
開催日:
11月1日 (金)
議 題:(1)会員紹介
(2)本年度の研究活動計画について
(3) 講演1 「過渡的な遷移後の燃料健全性評価基準」
 工藤義朗氏(グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン)
講演2 「原子力発電所(BWR)のシビアアクシデントマネージメントの整備とその有効性について」
 田南達也幹事(東京電力)
講演3 「AP-1000の安全性と経済性」
 五十嵐祐介氏(日本原子力発電)
第2回定例会 (小見学会)
開催日:
11月29日 (金)
見学先:(1)電力中央研究所 我孫子研究所
第3回定例会
開催日:
12月20日(金)
議 題:(1)講演「事故情報システムの現状」
 平野雅司氏(日本原子力研究所安全性試験研究センター原子炉安全工学部次長)
講演「原子力事業所におけるOHSAS18001とISO14001の適合システムの構築」
 大内 忍氏(核燃料サイクル開発機構国際基準認証取得推進グループサブリーダー)
(3)調査文献紹介
第4回定例会
開催日:
平成15年1月17日(金)
議 題:(1)講演「高燃焼度燃料照射確証試験」
 上村勝一郎氏(原子力発電技術機構燃料部部長)
(2)調査文献紹介
第5回定例会
開催日:
年2月21日(金)
議 題:(1)講演 「21世紀の都市エネルギーと熱供給小型炉」
 中島伸也氏(日本原子力研究所東海研究所エネルギーシステム研究部副主任研究員)
(2)講演 「核燃料施設における臨界事故と安全性」
 中島 健氏(日本原子力研究所東海研究所燃料サイクル安全研究室副主任研究員)
(3)調査文献紹介
第6回定例会(小見学会)
開催日:
3月14日(金)
議 題:(1)講演「原子力安全条約について」
 大久保正紀氏(原子力発電技術機構国際協力室調査役)
(2)調査文献紹介
第7回定例会(見学会)
開催日:
4月17日(木)〜18日(金)
見学先:(1)核燃料サイクル開発機構高速増殖炉もんじゅ建設所
(2)原子力発電訓練センター
(3)関西電力原子力保修訓練センター
(4)関西電力高浜発電所
第8回定例会
開催日:
4年5月16日(金)
議 題:(1)講演「高レベル放射性廃棄物処分における原子力発電環境整備機構の活動」
 植田浩義氏(原子力発電環境整備機構技術部処分技術・性能評価グループ)
(2)調査文献紹介
第9回定例会
開催日:
6月13日(金)
議 題:(1)講演「維持基準の概要について」
 設楽 親氏(東京電力原子力技術部規格基準グループリーダー)
(2)調査文献紹介
第10回定例会 (小見学会)
開催日:
7月4日 (金)
見学先:(1)日本原子力研究所大洗研究所(HTTR)
原子力緊急時支援・研修センター
核燃料サイクル開発機構東海事業所(地層処分研究施設)
日本原子力研究所東海研究所(大強度陽子加速器、NSSR)
第11回定例会
開催日:
7月18日(金)
議 題:(1)講演「ヒューマンファクターと安全文化」
 佐相邦英氏(電力中央研究所ヒューマンファクター研究センター主任研究員)
(2)調査文献紹介
第12回定例会
開催日:
8月1日 (金)
議 題:(1)年会発表リハーサル
(2)講演「再処理の安全性とFBR再処理の課題」
 内山軍蔵氏(核燃料サイクル開発機構東海事業所先進リサイクル研究開発部次長)(3)調査文献紹介

JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. (JAIF)