電事連・八木会長が最後の会見で「大きな困難と変革を迎えた時期」、勝野新会長も抱負述べ
電気事業連合会は6月10日、八木誠会長が28日に関西電力社長を退くのに合わせ退任することに伴い、後任となる中部電力社長の勝野哲氏との交代記者会見を行った。
退任する八木会長は、2011年4月に就任以来の5年間を、「電力業界にとってかつて経験したことのない大きな困難と変革を迎えた時期であった」と振り返るとともに、この間最大限取り組んできた原子力の信頼回復や再稼働については、「やり残したこともある」として、今後の新会長の活躍に期待を寄せた。
一方、後任となる勝野氏は、「責任の重さに身の引き締まる思い」とした上で、「電力業界を取り巻く課題は山積しているが、電力各社の社長と力を合わせて電気事業の発展に微力ながら力を尽くしていく」と抱負を述べた。
同日、最後の定例会見となった八木会長は、先般成立した再処理等拠出金法に基づき、今後、再処理事業を行う主体として設立される認可法人「使用済燃料再処理機構」の準備に関し、原子力発電所を有する9電力および日本原子力発電の計10社の社長が7月1日に発起人となる意向を確認したと発表した。これに関し、八木会長は、電力業界として、電力小売全面自由化や原子力依存度低減などの新たな事業環境下においても、立地地域を始め広く理解を得ながら、引き続き日本原燃とともに再処理事業を着実に推進していく考えを述べた。