包括的核実験禁止条約(CTBT)署名開放20周年記念閣僚級会合開催
包括的核実験禁止条約(CTBT)署名開放20周年記念閣僚級会合が6月13日、オーストリアのウィーンで開催された。日本からは木原誠司外務副大臣が出席し、CTBTの核軍縮・不拡散における重要性とこれまでの進展を強調し、CTBT発効に向けた取り組みの更なる強化をステートメントで呼びかけた。F.モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表は、CTBTが発効し普遍化されることを望むとして、まだCTBTへの署名および批准を行っていない国々に対し、同条約の発効に向けて速やかに行動に移すよう訴えた。CTBT発効には、日本(1997年批准)を含む発効要件国44か国すべての批准が必要だが米国、インド、パキスタン等での批准の見通しはたっていない。
また木原副大臣は、今回の訪問で、天野之弥国際原子力機関(IAEA)事務局長と会談し、イラン核合意の検証・監視、原子力の平和的利用、核セキュリティ等におけるIAEAの取組を高く評価するとともに、天野事務局長のリーダーシップの下でのIAEAの活動の一層の発展に向けて日本は引き続き支援していくとした。
木原副大臣は、CTBT署名開放20周年記念展示開会式にも出席したほか、クルツ・オーストリア外相、イドリソフ・カザフスタン外相(日本と共にCTBT発効共同調整国)、ゼルボ包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)事務局長、ゴッテメラー米国務次官等の各国要人と会談を行った。