福島第一、9月より1号機燃料取り出しに向け建屋カバー壁パネルの取り外しへ

 東京電力は8月25日、福島第一原子力発電所1号機の使用済み燃料取り出しに向け、9月上旬より原子炉建屋カバーの壁パネルの取り外しを開始すると発表した。
 福島第一廃止措置の中長期ロードマップでは、1号機の使用済み燃料取り出しを2020年度までに開始することが目標とされており、それに向けて、建屋カバーの屋根パネル全6枚の取り外しが2015年10月に完了している。続く壁パネル取り外しの準備作業として、2016年5月末から崩落した屋根上部の小がれき吸引が実施され、8月からは飛散防止剤の散布が行われている。取り外す壁パネル枚数は全18枚で、最大サイズは23m×17m、約20トン、作業期間は約3か月の予定だ。壁パネルの取り外し後は、建屋カバーの柱・梁を改造し、防風シートを設置する。
 また、東京電力では8月25日より、福島第一廃止措置に関するニーズをアピールし、国内外の有望な英知を結集・活用すべく、同社の技術提案ホームページ「TEPCO CUUSOO」(日英対応)に、新たに廃炉のページを追加し、運用を開始した。現在、7分野(汚染水対策、プール燃料取り出し、燃料デブリ取り出し、廃棄物対策、サイト運営、対外対応、その他技術的課題)33項目の課題を提示し、広く適用可能な知見や技術の募集を行っている。