福島第一1~4号機の滞留水が独立した格好に、中長期ロードマップの一目標が達成
東京電力は9月14日、福島第一原子力発電所の原子炉建屋内滞留水の水位低下が計画的に進捗し、1、2号機間の連通部の切り離しが達成されたことを明らかにした。原子力規制委員会の福島第一廃止措置に関する監視・評価検討会で報告されたもの。
福島第一廃止措置の中長期ロードマップで目標としている2020年内の滞留水処理完了に向け、2018年内に1、2号機間および3、4号機間の連通部を切り離すこととされている。原子炉内に燃料があった1~3号機原子炉内の冷却では、タービン建屋を切り離した循環注水システムを構築するなどし、建屋内の水位は徐々に引き下がり、3、4号機間の連通部については2017年12月に切り離された。このほど、1、2号機間連通部の切り離しにより、1~4号機の滞留水が独立した格好となり中長期ロードマップの一つの目標が達成された。
この他、東京電力は、漏えいリスクが伴うフランジ型タンク内のストロンチウム処理水を優先的に処理する計画や、切迫性が高いとされる千島海溝津波に備えた防潮堤延長工事の構想などを説明した。