「ふくしま常磐ものフェア」始まる、首都圏飲食店で産直魚介類を使ったメニュー

「三茶まれ」は産直の魚介類が売り

 福島県産水産物の美味しさと魅力を首都圏の消費者にアピールする「ふくしま常磐ものフェア」が10月1日に始まった。農林水産省が取り組む福島復興・再生事業の一環として福島県主催で実施されるもので、都内および横浜市内の25の飲食店を通じ、産地直送の県産魚介類「常磐もの」を用いたオリジナルメニューを提供することで、地域ブランドの認知度向上、消費者ニーズの醸成を図り、新たな販路開拓につなげるのがねらい。

「誰にも食べさせたくないくらい美味しい」と県産魚介類の味を自慢する福島漁連会長の野﨑哲氏

 水産庁が9月に発表したところによると、福島県内では、2017年度までに東日本大震災で被災した漁港の陸揚げ機能がすべて回復したものの、小名浜魚市場の水揚金額は震災前年比39%、水揚量は同49%などと低迷しており、漁業再開や水産加工業の復興とともに、風評払拭や販路開拓の取組も求められている。

「四家酒造店」(いわき市)の7代目蔵元・四家久央さんがふくしまの酒を提供

 同日、フェアに参加する25店舗の一つ海鮮居酒屋「三茶まれ」(東京世田谷区)でオープニングセレモニーが行われた。主催者を代表し挨拶に立った福島県水産事務所長の水野拓治氏は、厨房から運ばれるヒラメ、ホッキガイ、ホウボウなどの「常磐もの」を使った料理を目に、「栄養豊富な『親潮』と温かい『黒潮』がぶつかる福島県沖は美味しい魚が獲れる」と、漁業関係者の抱く操業再開に向けた意欲を強調し、「今まで以上に福島県産水産物のファンになって欲しい」と、店内の来客たちに訴えかけた。
 「ふくしま常磐ものフェア」は10月15日までの第1回に続き、第2回が同一店舗で11月1~15日にも実施される。

*「ふくしま常磐ものフェア」実施店舗は こちら をご覧下さい。