日印 原子力協定へ前進 シン首相来日し、首脳会談 エネ急増への協力期待

2010年11月5日

 24日から26日までわが国を公式訪問したインドのマンモハン・シン首相は、菅直人首相、前原誠司外相、大畠章宏経産相と相次いで会談し、25日には、日印原子力協定交渉開始の歓迎を盛り込んだ共同声明、および日印経済連携協定の合意に関する共同宣言に署名がなされた。
 首脳会談後の共同記者会見で、菅首相は現在交渉中の日印原子力協定について、「我が国の核被爆国民感情に改めて理解をいただきながら、協定交渉を加速することで一致した」と述べた。
 シン首相も、両国の原子力協力が「互いにメリットのあるもう1つの分野になり得るものだ」と強調した。
 シン首相は同日、前原外相とも会談し、両国の原子力協力をめぐり、二国間協定の交渉が開始されたことを歓迎するとともに、あらためてインドが核実験のモラトリアムを継続している点に言及。対して前原大臣は、核実験モラトリアムの継続を評価しながらも、唯一の被爆国である日本の国民感情を伝えた。