原子力産業新聞

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東京電力、核物質防護不適切事案で第三者評価委による報告書受領

26 Jul 2022

東京電力は7月25日、柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護に係る不適切事案に伴い設置された第三者評価組織「核セキュリティ専門家評価委員会」(委員長=板橋功・公共政策調査会研究センター長)より、報告書を受領した。同報告書は初回となるもので、今後も評価は継続される。〈東京電力発表資料は こちら

同社では、柏崎刈羽原子力発電所において2020年以降に発生したIDカード不正使用や核物質防護設備機能が一部喪失する事案を受け、2021年9月に改善措置活動の計画を取りまとめるとともに、社外委員のみで構成される独立検証委員会からの検証報告書も合わせ、原子力規制委員会に報告。「核セキュリティ専門家評価委員会」は、その報告を踏まえ、改善措置の確実な浸透のため、社外専門家の視点で東京電力の核セキュリティに係る取組を評価することを目的として、2021年12月に設置されたもの。

今回の同委員会による報告書では、

  1. 検査を受ける側と検査を行う側のコミュニケーションおよび相互理解・協力の推進
  2. 身分証明書等の統一化の推進
  3. 核物質防護部門の教育強化および核セキュリティの資質を有する幹部の育成
  4. 迷惑警報(誤警報)対策のさらなる推進
  5. 東京電力一丸となった(ALL TEPCOでの)改善

――の5項目を提言。

板橋委員長は、現地調査も踏まえた総括的コメントとして、「柏崎刈羽においては、改善措置に取り組んでいることもあり、明るさを感じ、前向きに歩みだしている状況を確認できた」などと、一定の評価を示している。

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