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フラマトム社とカザトムプロム社 原燃サイクル関連の協力拡大で合意

06 Nov 2023

合意書に調印したフラマトム社とカザトムプロム社の幹部 ©Kazatomprom

フランス国営のフランス電力(EDF)が約8割出資するフラマトム社と、カザフスタンの国営原子力企業であるカザトムプロム社は111日、原子燃料サイクル関係の協力を拡大することで合意した。同分野における専門家の教育・訓練に関しても、有望な共同プロジェクトをさらに模索し、相互に利益が得られるよう協力関係を築いていく考えだ。

この合意文書への調印は、カザフのK.-J.トカエフ大統領の招きによりフランスのE.マクロン大統領が主要企業の代表者らとともにカザフを公式訪問し、首都アスタナで「仏カザフ・ビジネス・フォーラム」への参加に合わせて行われた。フランス代表団には、O.ベシュト外務大臣付 貿易・誘致・在外フランス人担当大臣と、R.レスキュール経済・財務・産業及びデジタル主権大臣付 産業担当大臣も含まれている。

両国はすでに長期にわたり戦略的協力関係にあり、202111月に東カザフスタン州のオスケメンでカザトムプロム社が操業開始した同国初の燃料集合体(FA)製造工場「ウルバ-FA」には、フラマトム社が「AFA 3G型燃料集合体」の製造ライセンスや主要な製造機器、技術情報、関連人材等を提供した。同工場は、カザトムプロム社傘下のウルバ冶金工場(UMP)が51%出資しているほか、中国広核集団有限公司(CGN)傘下の中広核鈾業発展有限公司(CGNPC URC)が49%出資しており、実質的に中国の原子力発電所専用のFA製造施設である。

カザフはウラン生産量で世界第一位であり、欧州で必要とされるウランの4分の1以上を供給。フランスには原油も輸出しているため、両国間の協力の中でもエネルギー分野を特に重視している。原子力はフランスのエネルギー部門の主力産業であることから、カザフ政府は両国の協力拡大の意義は非常に大きいと考えている。

フラマトム社のB.フォンタナCEOは、「今回カザトムプロム社との協力強化で合意したことは、これまでに行われたプロジェクト協力で両社間に確かな信頼関係が築かれたことの証左だ」とコメント。カザトムプロム社のM.ユスポフCEOは、「カザフの原子燃料サイクル関係プロジェクトでは、フラマトム社は戦略的に最も重要なパートナーの一つ」と強調した。

なお、マクロン大統領率いるフランス代表団は、同じ時期に近隣のウズベキスタンも訪問。両国の大統領は共同声明の中で、グリーン・エネルギーや先進技術、戦略的鉱物資源などの分野で持続的な開発協力を行うとしている。

(参照資料:フラマトム社カザトムプロム社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNA113日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

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