原子力産業新聞

海外NEWS

中国 廉江2号機が着工

01 May 2024

桜井久子

廉江発電所2号機の原子炉建屋基礎にコンクリート
打設開始 ©SPIC

中国の広東省で4月26日、国家電力投資集団(SPIC)の廉江原子力発電所2号機(PWR=CAP1000、125万kWe)が着工した。SPICは中国核工業集団(CNNC)と中国広核集団(CGN)と並び、原子力発電プロジェクトへの投資、建設、運転を行う3大原子力発電所投資集団のひとつ。

同機が採用するCAP1000は米ウェスチングハウス(WE)社製AP1000の中国版標準炉型で、同発電所サイトに合計6基が建設される予定。中国の原子力発電所で初めて大型冷却塔と海水による二次循環冷却技術を採用している。モジュール工法を採用し、大型構造モジュールを工場で建設、現地サイトに運搬・設置する。

廉江1~2号機の建設は、2022年9月に中国国務院によって承認された。1号機は2023年9月に着工し、2028年に運転開始予定である。両機が運転開始をすると年間の発電量は約200億kWhとなる見込み。全6基が完成すれば、石炭消費量を2,000万トン以上、CO2排出量を5,200万トン以上の削減に貢献するという。

cooperation