スロバキア ボフニチェ5号機の新設を承認
28 May 2024
ボフニチェ原子力発電所 © Slovenské Elektrárne
スロバキア政府は5月15日、同国中部のハンドロバで開催された政府会合で、既存のボフニチェ原子力発電所サイトでの新設計画を正式に承認した。
ボフニチェ発電所サイトの既存のインフラを利用し、5号機(最大120万kWe)を建設する計画。今後、関係省庁に対し、5号機の建設条件、準備・実施作業、建設スケジュール、建設の財務的保証、新規炉の資金手当並びに炉型の選定プロセスに関する提案を、内閣へ提出するよう要請している。
スロバキア西部にあるボフニチェに新しい原子力発電プラントを建設する計画は2009年に遡る。国営スロバキア原子力・廃止措置会社(JAVYS)とチェコ電力ČEZは2009年12月に合弁企業のスロバキア原子力発電会社(JESS:JAVYS 51%、ČEZ 49%を所有)を設立。JESS社は、2013年から環境影響評価(EIA)を実施し、2016年にEIAプロセスを終了。2023年2月には、ボフニチェでの新設のサイト許可を原子力規制当局(ÚJD)に申請した。
スロバキアでは現在、モホフチェ発電所で2基(1~2号機、VVER-440)、ボフニチェ発電所で2基(3~4号機、VVER-440)の計4基が稼働中で同国の電力需要の半分以上を賄う。モホフチェ3~4号機(VVER-440)が建設中で、3号機は2023年1月に送電を開始、2024年内に営業運転を開始予定。両発電所の運転者はスロベンスキー・エレクトラルネ社で、政府が34%の株式を所有する。同社は原子力発電のほか、水力発電、太陽光発電を実施している。