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中国 「国和一号」実証プロジェクトが送電開始

05 Nov 2024

桜井久子

「国和一号」実証プロジェクトの完成予想図
© China Nuclear Energy Association

中国の国家能源局(NEA)の発表によると、栄成石島湾原子力発電所1号機(PWR153.4kWe)がこのほど、送電を開始した。

同発電所は2基で構成され、それぞれ2019年、2020年に着工。米ウェスチングハウス社製「AP1000」をベースに、中国が独自開発したCAP1400型炉「国和一号」(Guohe One)を採用している。同発電所の所有者は、国家電力投資集団(SPIC)/中国華能集団(CHNG)、運転者は両社が共同所有する、国核示範電站(SNPDP)である。

山東省の「国和一号」実証プロジェクトは、同省の華能山東石島湾の高温ガス炉「HTR-PM」(21.1万kWe)とともに、国家発展改革委員会と国家能源局の「第145か年」期エネルギーのグリーン・低炭素転換プロジェクト(原子力)に挙げられている。

国家核安全局(NNSA)は今年7月下旬、栄成石島湾発電所1号機の運転許可を発給した。今後、フルパワーになるまで出力を上昇させ、試運転の検証後、営業運転を開始する。華龍一号(Hualong OneHPR1000)の大規模建設に引き続き、国和一号のシリーズ建設が加速されると予測されている。

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