ベトナム 原子力発電プロジェクトを再開か
19 Nov 2024
第15期第8回国会で演説するファム・ミン・チン首相© Viet Nam Government News
ベトナム商工省は11月17日、党政治局がベトナムでの原子力発電開発の再開に合意したことを明らかにした。
ファム・ミン・チン首相が11月12日に実施した第15期第8回国会における演説によると、同国では2025年には電力需要が12~13%増大し、その後の数年間でさらなる増加が予測されている。さらに、2045年の電力需要は2023年5月決定の第8次国家電力開発基本計画で示された予測の1兆 kWhを上回り、1.2兆kWhに達するという。
国会会期中の11月7日には、エネルギー需要の高まりを受け、多くの議員がニントゥアン原子力発電プロジェクトをできるだけ早期に再開するよう求めていた。
政府では現在、商工省が中心となって電力法の改正手続きを進めており、原子力発電の開発についても改正法案に含まれている。2030年までに発電設備容量を2022年比でほぼ倍増、2050年までにネットゼロの目標を達成し、国家のエネルギー安全保障を確保すべく、再生可能エネルギー(風力、太陽光など)の開発を強力に進めるとともに、新しいエネルギー源(原子力と水素)の導入に向け、第8次国家電力開発基本計画を修正するとしている。
2016年11月、ベトナムの国会は経済状況を理由にニントゥアン原子力発電プロジェクトの中止を決定した。同プロジェクトでは、ロシアと日本がベトナムに協力して、第一および第二原子力発電所(各200万kW)を建設する計画であった。