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旭硝子財団が環境危機意識調査、ほぼ半数が「気候変動」に不安

09 Sep 2020

旭硝子財団は9月8日、8月にインターネットを通じて実施した日本人の環境危機意識調査の結果を発表した。全国各地の男女1,092名(18~24歳:519名、25~69歳:573名)が回答。

それによると、「日本国内の環境問題において、危機的な状態にあると考える」項目として最も多かったのは、「気候変動」(46.6%)で、続く「環境汚染」(13.6%)、「社会、経済と環境、政策、施策」(11.9%)を大きくしのいでいた(図上、旭硝子財団ホームページより引用)。「気候変動」をあげた理由としては、「ここ数年の豪雨災害」、「35度C以上の異常な気温上昇」、「温暖化が年々進行している」など、気候の変化を肌で感じている回答が多く見られた。

7月からのレジ袋有料化後の環境問題に関わる意識や行動については、「マイバッグを持ち歩くようになった」とする人が60.7%に達するなど、全体の74.3%が「変化があった」と回答。新型コロナウイルス感染症流行以降の環境問題に関わる意識や行動については、「変化があった」との回答が62.0%で、そのうち、「食品ロスが出ないように気を付けるようになった」(14.3%)や「省エネに気を付けるようになった」(13.5%)など、前向きな変化が全体の43.0%に上っていた。一方、「家庭ごみの量が増えた」(22.2%)、「使用する電力量が増えた」(22.1%)も多く、自宅で過ごす時間が増えた影響によるものと分析している。

また、環境危機意識を時刻(0:01~12:00の範囲で針が進むほど深刻)に例えた「環境危機時計」上、現在は、回答者全体で「6時40分」、18~24歳で「6時20分」、25~69歳で「7時00分」にあるとしており、年長者の方がより不安を感じていることが示された。

旭硝子財団は、これと合わせて、毎年国内外の有識者を対象に実施している「地球環境問題と人類の存続に関するアンケート」の2020年調査結果を発表(送付数:27,925件、回収率6.5%)。世界の「環境危機時計」の時刻は「9時47分」を指し、1992年の調査開始以来、最も高いレベル「極めて不安」の危機意識が持続している(図下、旭硝子財団ホームページより引用)。同調査では、前年に続き、パリ協定採択以降の環境問題への取組に関し、「脱炭素社会への転換の進み具合」について、「一般の人々の意識」、「政策・法制度」、「社会基盤(資金、人材、技術、設備)」の要素から定量的評価を実施。前回の調査と比べすべての要素でプラス側にシフトしており、地域によって差が見られるものの、全体として、「政策・法制度」や「社会基盤」の面は、「一般の人々の意識」ほどは進んでいないという結果だった。

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