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キャラウェイ原子力発電所、2度目の運転期間延長を計画

29 Sep 2020

キャラウェイ原子力発電所 ©アメレン社

米ミズーリ州のセントルイスを本拠地とする公益事業持株会社のアメレン社は9月28日、同社のミズーリ部門が操業するキャラウェイ原子力発電所(PWR、124.6万kW)で2回目の運転期間延長を計画していることを明らかにした。

これは、同部門で今後数10年間の電源ミックスを最も望ましい配分に変革するため、3年に1度取りまとめている統合資源計画(IRP)の中に盛り込まれた。IRPは毎回、ミズーリ州の公益事業委員会(PSC)に提出され、州内の将来の電力需要やその対応策などを評価している。

今回公表したIRPの中で、同社はミズーリ部門とイリノイ部門が電力供給するミズーリとイリノイ両州の全事業において、2050年までにCO2排出量の実質ゼロ化を目指すと表明した。クリーンエネルギーの生産量は主に、太陽光や風力など再生可能エネルギー源に過去最大規模の設備増強を行って拡大する方針で、今後10年間の総投資額は約80億ドルに達する予定。一方で、原子力や水力などCO2を排出しない既存の電源についても、引き続き投資を行う考えを強調している。

キャラウェイ発電所は1984年10月に送電を開始しており、アメレン社は40年目にあたる2024年から追加で20年間運転継続する許可を2015年に原子力規制委員会(NRC)から取得した。同社は今回、この認可が満了する2044年以降も同発電所の運転期間をさらに延長するつもりであると説明。同社ミズーリ部門のM.ライオンズ会長兼社長は「CO2を排出しない発電所で効率的な運転を続けることは、2050年までのCO2排出量実質ゼロ化も含め、当社の目標をすべて達成する上で重要なものだ」と指摘している。

このような最終目標は、同社が2017年に誓約したCO2排出量の削減目標を一層強化するものであり、2015年のパリ協定で合意された「世界の平均気温上昇を産業革命前に比べ2℃より十分低く保ち、1.5℃までに抑える」という目標とも合致。アメレン社はCO2排出量の実質ゼロ化に向けて、まず2030年までに排出量を2005年レベルの50%まで削減、2040年時点では85%削減するとしている。

(参照資料:アメレン社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)

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