関西電力が40年超運転含む5基の特重施設運用開始時期を発表
03 Aug 2021
関西電力は8月2日、運転開始から40年を超える美浜3号機、高浜1、2号機の運転計画を決定した。テロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の運用開始時期に見通しが立ったことによるもの。〈関西電力発表資料は こちら〉
新規制基準で要求される特重施設設置については、プラント本体の設計・工事計画認可から5年間の猶予期間が与えられているが、先般7月27日に本格運転に復帰した美浜3号機は、同施設が未整備のため設置期限となる2021年10月25日までに一旦停止する。関西電力が発表した運転計画によると、同機では、2022年9月頃に特重施設の整備を完了し運用を開始。プラントは停止から1年後となる同10月20日に運転を再開する予定。
2011年以降停止している高浜1、2号機とも、同様に特重施設の設置期限を2021年6月9日に迎えているが、それぞれ同施設の運用開始時期を2023年5、6月頃、プラントの運転再開時期を同6月20日、7月20日と計画。2021年4月末時点で検査時期が未定となっていた高浜2号機の安全性向上対策工事は、2021年12月頃に完了予定としている。
また、既に再稼働している大飯3、4号機の特重施設の運用開始時期について、それぞれ2022年12、8月頃と発表。いずれも同施設の設置期限を同8月24日に迎える。
関西電力の原子力発電プラントでは、高浜3、4号機で既に特重施設が運用を開始している。他プラントでも同施設の整備が完了し、2023年夏には既存7基による再稼働が確立することとなりそうだ。