規制委が東海第二の特重施設で審査書案を了承、BWRで初
02 Dec 2021
原子力規制委員会は12月1日、日本原子力発電の東海第二発電所のテロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置に関し、「基準に適合している」とする審査書案を了承した。BWRでは初となる。
同機は、2018年9月に新規制基準適合性に係る原子炉設置変更許可を、同年11月に60年までの運転期間延長認可をそれぞれ取得。プラント本体の設計・工事計画認可から5年間となる特重施設の設置期限は2023年10月だが、現在、安全性向上対策工事が2022年12月終了予定で進められており再稼働には至っていない。
今回了承された審査書案は、原子力委員会および経済産業相の意見照会を経て正式決定となる運び。再稼働前に特重施設に係る原子炉設置変更許可が発出されるのは、国内初の40年超運転として今夏再稼働した関西電力美浜3号機に続き2例目となりそうだ。
特重施設の運用を開始したプラントは現在、再稼働した10基中5基。直近では、12月2日に2年ぶりに原子炉を起動する四国電力伊方3号機で10月に運用が開始されている。