原子力産業新聞

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福島第一の廃炉作業で感謝状、1/2号機排気筒解体工事でエイブル他に

03 Dec 2021

福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水・処理水対策で顕著な功績をあげた協力企業(作業チーム)に対する感謝状が12月3日、福島県富岡町の交流施設「まなびの森」で石井正弘経済産業副大臣より授与された。〈経産省発表資料は こちら

最も名誉な総理大臣感謝状は、1/2号機排気筒上部解体工事に携わったエイブルと司エンジニアリングによる作業チームに対し授与。解体工事前、高さが120m あった1/2号機排気筒は、損傷・破断が生じていたほか、事故発生時の原子炉格納容器からの排気の影響で高線量であったため、廃炉作業における大きなリスクとなっていた。同作業チームは、地元企業の技術力を結集し遠隔解体装置を開発。モックアップ試験を繰り返し、装置の有効性を実証した上で、2019年8月~20年5月に現場での作業を行い、高さ59mより上部を撤去。排気筒は高さが半分になり、倒壊や被ばくのリスクが大幅に低減したほか、地域での廃炉産業集積における先駆的役割を果たし、福島の復興でも顕著に貢献した。

この他、経済産業大臣感謝状が、サイトバンカ建屋(高放射性固体廃棄物貯蔵設備建屋)止水対策工事で鹿島建設、富永工業、2号機タービン下がれき撤去工事で福島第一2号機燃料取出関連工事建築共同企業体、磯田建設機工、村上工業による作業チームに授与。同副大臣感謝状が、化学分析・放射能測定および海洋モニタリング・港湾内魚類試料採取の各業務で東京パワーテクノロジー、アセンド、吉辰工業による作業チームに授与された。

福島第一原子力発電所の廃炉作業における優れた功績を称え啓発することを目的とした感謝状の授与は、直近では2019年に行われた。3号機使用済燃料プールからの燃料取り出しの関連で、東芝他による作業チームが総理大臣感謝状を授与されている。

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