三菱原子燃料、PWR燃料加工施設の運転再開へ
24 Aug 2022
原子燃料サイクルと加工事業(原子力規制委員会発表資料より引用)
三菱原子燃料は8月23日、PWR燃料集合体などを製造する同社の加工施設(最大処理能力440トンU/年、東海村)に係る新規制基準適合性審査において、再稼働に向けた最終段階となる使用前検査合格証および使用前確認証を19日に原子力規制委員会より受領したと発表した。今後、生産に向けて準備を進め燃料製造を再開する。〈三菱原子燃料発表資料は こちら〉
三菱原子燃料は2014年1月に規制委員会に対し本件の審査を申請。2017年11月に事業変更許可を取得した。2021年6月には設計・工事計画認可に係る審査が完了したが、2022年5月に分析装置に関する原子力検査に対する不適切な対応が発覚し運転再開に向けた動きが滞っていた。燃料集合体を組み立てる成型加工施設としては、他に新規制基準適合性審査が行われているグローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、原子燃料工業東海事業所、同熊取事業所に先んじ、初の運転再開となりそうだ。
三菱重工グループでは、「燃料加工施設における安全性向上に取り組み、燃料供給を通じて国内における原子力発電プラントの安定運転に引き続き貢献していく」とコメントしている。