原子力産業新聞

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福島第一 1号機格納容器内部調査で映像公開

06 Apr 2023

今回、1号機ペデスタル内に投入された「ROV-A2」(寸法:450×200×172mm、東京電力発表資料より引用)

東京電力は3月28~31日、水中ROV(潜水機能付きボート型アクセス・調査装置、機能に応じ6種類ある)による福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内部調査を実施した。〈既報

今回、初めてカメラがペデスタル(原子炉圧力容器下部の土台)内に入り撮影に成功。4月4日には、その動画が公開された。〈東京電力発表資料は こちら

同調査では主にペデスタル開口部・内部を撮影。円筒状のペデスタル内壁でコンクリートが溶け落ち配筋が露出していること、CRD(制御棒駆動機構)と推定される構造物やガレキ状・塊状の堆積物などを確認しており、今後の燃料デブリ取り出しに資する有用な情報が得られた。ペデスタルの健全性に関しては、過去に国際廃炉研究開発機構(IRID)が実施した耐震性評価で、「ペデスタルが一部欠損していても重大なリスクはない」ことを確認しているが、同社では、これまでに得られたデータをもととして、さらに評価を継続することとしている。

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