原子力産業新聞

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規制委と東北電力が意見交換、原田社長「再出発に向けた大きな節目」

05 Feb 2020

原子力規制委員会と東北電力が意見交換(原子力規制委員会庁舎にて)

原子力規制委員会は2月4日の臨時会合で、東北電力の原田宏哉社長らと意見交換を行った。同委が事業者の経営層を順次招き実施しているもの。

原田社長は、11月に女川原子力発電所2号機について新規制基準に「適合する」との「審査書案」が取りまとめられたことから、「再出発に向けた大きな節目が近付いている」と、運転段階に向けた意識のシフトを述べた。その上で、「発電所の運営管理」、「災害への備え」、「地域との信頼関係」を軸に、経営トップとしてリーダーシップ発揮していく姿勢を示した。東日本大震災以降プラントが長期間停止していることから、「技術力の継承」、「生きたプラントから学ぶ」、「新たな設備の習熟」、「褒める活動」に力点を置いた人材育成強化の取組を説明。技術の継承としては、ベテラン社員による勉強会開催、シミュレーターを活用した教育訓練の実施、OBの活用などが紹介され、委員との意見交換の中で、原田社長は「技術力は一定のレベルに達している」と述べた。

この他、委員からは、4月から本格運用を開始する新検査制度に関連して、事業者が小さな気付きを広く収集し改善につなげる取組「CAP」について、より拡充を求める意見などがあった。

取材に応じる原田社長

意見交換終了後、原田社長は記者団の取材に応じ、女川2号機の再稼働に向けて「工事計画認可、保安規定認可と、まだまだプロセスを踏まねばならないが、6年間に及んだ審査が合格となりモチベーションも上がっている」と、現場の意識高揚を強調。また、「運転経験のない社員が3割を占めており、感受性、技術力を養っていかねばならない」と、人材育成の重要性を改めて述べた。東北電力では、2020年度の完了を目指し同機の安全対策工事を進めることとしている。

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