原子力産業新聞

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核燃料サイクル協議会 宮下青森県政で初開催

29 Aug 2023

青森県・宮下知事©青森県

核燃料サイクル政策について青森県と関係閣僚らが意見交換を行う「核燃料サイクル協議会」が8月29日、総理官邸でおよそ3年ぶりに開かれた。6月に就任した青森県・宮下宗一郎知事の要請により開催されたもの。〈資源エネルギー庁発表資料は こちら

同協議会は、1997年以来、核燃料サイクル政策の節目をとらえ、これまで12回行われてきた。8月25日には日本原燃の六ヶ所ウラン濃縮工場が約6年ぶりに生産運転を再開。28日にはリサイクル燃料貯蔵のむつ中間貯蔵施設に係る保安規定変更が原子力規制委員会により認可されるなど、核燃料サイクル事業の進展がみられた。両施設とも、新規制基準への適合性に関し、それぞれ2017年、2020年に審査に合格(設置変更許可)している。

今回の協議会には、宮下知事の他、松野博一官房長官、高市早苗・内閣府科学技術担当相、西村明宏・同原子力防災担当相、永岡桂子文部科学相、西村康稔経済産業相、電気事業連合会の池辺和弘会長らが出席した。

宮下知事は、関係閣僚および電事連に対し、

  1. 原子力・核燃料サイクル政策の推進
  2. 原子力施設の安全性確保
  3. 高レベル放射性廃棄物等の最終処分と搬出期限の遵守
  4. 地域振興と立地地域との共生
  5. 原子力防災対策
  6. 使用済燃料対策

――について、確認・要請。

これに対し、政府側は、核燃料サイクルについて、「エネルギー基本計画の通り、わが国の基本的方針として引き続き堅持していく」との方針のもと、六ヶ所再処理工場やMOX燃料加工工場のしゅん工目標達成と操業に向けた準備を官民一体で進めていくと回答。歴代の青森県知事と約束してきた「青森県を最終処分地にしない」ことも引き続き遵守するとした。また、使用済燃料対策については、むつ中間貯蔵施設の事業開始に向け「地域をあげて協力してもらいたい」と要請。地域振興と立地地域との共生に向けては、方策を検討する会議体を早期に設置するとした。資源エネルギー庁では、福井県と、立地地域の将来像について検討する共創会議を2021年に立ち上げており、これを参考に会議体の具体化を図っていくものとみられる。

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