原子力産業新聞

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規制委 柏崎刈羽の核物質防護事案で判断方針示す

06 Dec 2023

柏崎刈羽原子力発電所全景

原子力規制委員会は12月6日、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所で2021年1月以降に発覚した核物質防護事案に対する追加検査の結果、および同社の「原子炉設置者としての適格性」に係る再確認について、原子力規制庁より報告を受け、それぞれ、今後、現地視察、社長との意見交換を行った上で、最終的に判断することを了承した。〈規制委発表資料は こちら

柏崎刈羽原子力発電所については、核物質防護に係る不適切事案を受け、東京電力に対し、原子炉等規制法に基づき、規制上の検査対応区分が改善するまで、特定核燃料物質の移動を禁ずる(事実上運転できない)是正措置命令が2021年4月に発出されている。これを踏まえた追加検査の結果について、同日の定例会で原子力規制庁が報告。追加検査は延べ4,268時間に及び、2023年5月以降に実施された追加検査のフェーズⅢで改善が見られず継続検査となっていた4項目すべてについて是正が図られていると判断された。

また、2017年12月、柏崎刈羽6・7号機の新規制基準適合性審査に係る原子炉設置変更許可と合わせ東京電力に対し福島第一原子力発電所事故を踏まえ実施したいわゆる「平成29年の適格性判断」の再確認については、同社が保安規定に定める原子力事業者として基本姿勢7項目に基づき、「基本姿勢に則った取組を行っていることが確認され、同時にこれに反した姿勢・行動をとっている状況は確認されなかった」と結論付けた。

これにより、原子炉等規制法に基づく禁止命令の解除に必要な条件はほぼ揃ったこととなる。山中伸介委員長は、委員による現地視察や東京電力社長との意見交換を実施した上で、解除に係る判断を行う方針を表明した。

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