原子力産業新聞

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規制委 柏崎刈羽の保安規定変更を認可

13 Dec 2023

柏崎刈羽原子力発電所全景

原子力規制委員会は12月13日、東京電力より申請された柏崎刈羽原子力発電所の保安規定変更を認可した。

柏崎刈羽原子力発電所では、2021年1月以降に相次いで発生した核物質防護に係る不適切事案に鑑み、今夏以降、規制委による適格性判断の確認が行われてきた。規制委は、東京電力経営幹部との公開会合などを経て、2023年11月1日、東京電力より、保安活動における7項目の基本姿勢に一連の不祥事から得た教訓などを反映した保安規定変更の申請を受けた。変更された保安規定では、社長自身が従業員や協力会社の安全に関する意識と行動をモニタリングすることや、日常的に課題の共有や対策の議論を行うことで、自主的な安全性の向上を実現するとしている。11月29日の会合における議論で、変更内容は妥当とされており、本日、正式な認可に至った。

東京電力では、今回の保安規定変更認可を受け、「引き続き、規制委員会による審査に真摯に対応するとともに、福島第一原子力発電所の事故から得た教訓を踏まえ、さらなる安全性、信頼性の向上に努めていく」とコメントしている。

柏崎刈羽6・7号機について、同委は2017年12月に新規制基準適合性に係る原子炉設置変更許可を発出した上で、福島第一原子力発電所事故の当事者としての、適格性判断を実施。「原子炉を設置し、その運転を適格に遂行するに足りる技術的能力がないとする理由はない」と結論づけており、今回の適格性判断は2度目となる。

なお、柏崎刈羽原子力発電所について、規制委は、東京電力に対し、原子炉等規制法に基づき、規制上の検査対応区分が改善するまで、特定核燃料物質の移動を禁ずる(事実上運転できない)是正措置命令を2021年4月に発出しており、これを踏まえた追加検査の結果が12月6日の同委会合で報告された。続く13日の会合では、11日に山中伸介委員長と伴信彦委員が行った現地調査の結果が報告され、山中委員長は、会合終了後の記者会見で、「適格性については一定程度確認ができた」と評価。その上で、翌週に予定される小早川社長との面談に向け、「事案発生から3年間の取組の総括、今後の意気込みを聴きたい」と述べた。最終的判断についてはその後、改めて委員間で議論するとしている。

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