原子力産業新聞

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美浜3号機 IAEAが長期運転に向けた取組を評価

29 Oct 2024

石川公一

美浜発電所全景(右が3号機)

関西電力は10月28日、美浜発電所3号機について、原子力発電所の長期運転を支援するIAEAプログラム「SALTO」(Safety Aspects of Long Term Operation)による評価報告書を受領したと発表した。〈関西電力発表資料は こちら

美浜3号機は、新規制基準をクリアした後、2021年7月に国内初の40年超運転を開始。同機については、2024年10月15日、来年6月に本格施行となる「GX脱炭素電源法」で規定される運転開始から30年を超すプラントに必要な「長期施設管理計画」の認可申請も行われている。

「SALTO」は、原子力発電所の長期運転に係る組織や体制、設備・機器の劣化管理などの活動がIAEAの安全基準に適合しているかを評価し、事業者に対して、さらなる改善に向けた推奨・提案事項を提供するプログラムだ。これまで海外では、欧州の他、中国、南アフリカ、メキシコなどで実績があるが、今回の美浜3号機は国内初の受入れとなった。

「SALTO」チームは、4月16~25日に同機に係る調査を実施。良好事例6件、推奨事項7件、提案事項4件があげられた。今回の調査結果を受け、関西電力では、「経年劣化管理および安全な長期運転に向けた活動について、概ねIAEAの安全基準の推奨通りに管理されていることや、今後、改善が計画されていることについて評価された」と、述べている。

同社では、今回の提案・推奨事項に対する改善をさらに進め、2026年度にも「SALTO」チームによるフォローアップを受け入れる予定だ。

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