原子力産業新聞

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2023年度エネ需給 CO2排出量は減少傾向続く

27 Nov 2024

石川公一

資源エネルギー庁は11月22日、2023年度のエネルギー需給実績(速報)を発表した。〈発表資料は こちら

再生可能エネルギーの増加、原子力発電の再稼働により、脱炭素電源比率は31.4%にまで上昇。エネルギー自給率は15.2%と、いずれも東日本大震災以降で最高となった。

最終エネルギー消費は、前年度比3.0%減の11,476PJと、2年連続の減少。企業・事業者他部門が製造業の生産活動停滞により、家庭部門がテレワーク実施率の低下などにより、各々減少したことが要因とみられている。最終エネルギー消費は、1990年以降で算出方法に変更がなされているが、1980~90年代のバブル期に上昇し、2000年代初頭でピークに達した後、近年、減少傾向にあり、1970年代のオイルショック時の水準に近付きつつある。

一次エネルギーの国内供給は、前年度比4.1%減。化石燃料が同7.0%減となる一方、非化石燃料は10.6%増で、水力を含む再生可能エネルギーは11年連続で増加した。そのうち、原子力は再稼働の動きに伴い、同51.2%増と躍進。最近10年では最も高い供給量となった。2023年度中は、関西電力高浜1、2号機がそれぞれ7、9月に再稼働している。

発電電力量は、前年度比1.6%減の9,854kWhとなり、2010年度以降で最小。非化石燃料のシェアは東日本大震災以降、初めて30%を越え31.4%となった。

エネルギー起源のCO2排出量は、前年度比4.8%減、2013年度比25.9%減の9.2億トンとなり、1990年以降で最小を更新。企業・事業所部門では初めて5億トンを下回った。電力のCO2排出原単位は同4.1%減となる0.45kgCO2/kWhだった。

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