玄海3・4号機 蒸気タービン更新へ
19 Dec 2024
54インチ翼採用の低圧タービンの完成イメージ©MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES, LTD.
九州電力は12月13日、玄海原子力発電所3・4号機(PWR、各118万kWe)の蒸気タービンを、より優れた材質・構造を採用した最新設計の蒸気タービンに更新することとし、設計・工事計画認可を原子力規制委員会に申請した。〈九州電力発表資料は こちら〉
蒸気タービンは、高圧タービン1基と低圧タービン3基で構成。蒸気タービンの更新時期は、3・4号機それぞれ、2027年度、2028年度となっており、九州電力は、「信頼性が向上するとともに、発電効率が向上する」と説明している。
今回、蒸気タービンの更新工事は、三菱重工業が受注。高砂製作所(兵庫県高砂市)で設計・製造し、現地で取替工事を実施する。三菱重工の発表によると、納入される蒸気タービンは、国内で4例、海外で5例の実績がある自社設計開発の54インチ翼タービンを採用。三菱重工は1月にも、0.01mmオーダーの加工精度が要求される蒸気発生器で、フランス電力(EDF)から受注した3基(取替用で計9基受注)の製造を完了するなど、PWRプラントメーカーとして、国内外で高い技術力を発揮している。〈三菱重工発表資料は こちら〉
現在、玄海3・4号機は、運転開始からそれぞれ30年、27年が経過。3号機については、「GX脱炭素電源法」で、2025年6月に本格施行される高経年化した原子炉に対する規制として、30年以降の運転に必要な「長期施設管理計画」の審査が行われている。