2020年の原子力発電設備利用率は15.5%
08 Jan 2021
原子力産業新聞が電力各社から入手したデータによると、2020年の国内原子力発電所の運転状況は、総発電電力量449億7,520万kWh、設備利用率15.5%となった。総設備容量3,308.3万kWのところ、新規制基準をクリアし再稼働したプラントは9基・913万kWで、前年に続き新たな再稼働はなかった。
2020年は、2019年12月に定期検査入りした四国電力伊方3号機が司法判断により年間を通して停止。関西電力高浜3、4号機はそれぞれ、8、10月に新規制基準で要求されるテロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置期限を満了しており、いずれも停止中。また、7月に定期検査入りした同大飯3号機では、超音波探傷検査で確認された配管溶接部の傷の補修が行われている。一方、再稼働の先陣を切った九州電力川内1、2号機では、いずれも特重施設の設置工事が完了し、それぞれ11月19日、12月24日に発電を再開。これらにより、設備利用率は前年より5.9ポイント下降する結果となった。
*各原子力発電プラントの2020年運転実績(同年12月分を併記)は こちら をご覧下さい。