原子力産業新聞

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原子力総合防災訓練が11月に実施、島根発電所が対象

18 Sep 2019

今回訓練で緊急事態を想定する島根原子力発電所2号機(手前、奥には廃止措置中の1号機)

内閣府(原子力防災)は9月18日、2019年度の原子力総合防災訓練の実施計画について原子力規制委員会の定例会合で説明した。原子力災害対策特別措置法に基づき毎年行われるもので、今回は中国電力島根原子力発電所を対象に11月上旬に実施。同発電所で原子力総合防災訓練が行われるのは、根拠法施行後初の実施となった2000年以来、19年ぶりとなる。
 
今回想定する事象は、「島根2号機(BWR、82万kW)において、島根県東部を震源とした地震による外部電源喪失後、非常用炉心冷却装置による原子炉への注水を実施するも、同装置にも設備故障等が発生し、原子炉へのすべての注水が不能となり、全面緊急事態となる」というもの。規制委員会が定める原子力災害対策指針で「緊急時防護措置を準備する区域」(UPZ)とされる発電所から30km圏内は、島根・鳥取の2県にまたがっており、島根県庁所在地の松江市全域が含まれ人口の多いエリアとなっている。
 
訓練実施計画の説明に当たった内閣府担当者は、中央と地方自治体の連絡調整や住民防護の手順に関わる実効性を確認し、避難計画の検証・改善などにつながるよう、「できるだけリアルな訓練としたい」と述べた。
 
現在、島根2号機は新規制基準適合性の審査が行われており停止している。

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