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米モンティセロ発電所が80年運転を申請

15 Mar 2023

ミネソタ州のモンティセロ原子力発電所 
©Xcel Energy

米原子力規制委員会(NRC)は33日、モンティセロ原子力発電所(BWR60kW)の運転期間延長申請を受理。22日に公開ヒアリングを開催する。1970年に運転開始した同発電所が運転期間延長を申請するのは2度目となる。

モンティセロ発電所はエクセル・エナジー(Xcel Energy)社が所有しており、1970年に送電を開始。NRC200611月、同発電所が当初の運転期間の40年に20年追加して運転することを承認しており、この認可は20309月まで有効である。エクセル・エナジー社の子会社で運転者であるノーザン・ステーツ・パワー社は今年1月、この認可にさらに20年を追加し、20509月まで80年間運転継続するための申請書をNRCに提出。NRCはこの申請書を受理できるか、過不足の有無を点検していた。

3月22日の公開ヒアリングでは、まずNRCスタッフが運転期間の延長にともなう環境影響の評価プロセスを説明し、実施すべき評価の範囲等についてコメントを受け付ける。また、410日までの期間に、バーチャル会合も追加で開催する方針である。

NRCはこれまで、送電開始以降の運転期間を合計で80年とする認可をターキーポイント34号機とピーチボトム23号機、およびサリー12号機に発給した。また、後続案件として、セントルーシー12号機、オコニー13号機、ポイントビーチ12号機、ノースアナ12号機についても、2回目の運転期間延長申請を審査中である。

しかしNRC20222月、今後これらの審査では地球温暖化など潜在的な環境リスク関係の基準を見直すと表明。運転期間延長の環境影響を評価する際に使われている「包括的環境影響評価書(GEIS)」の改訂方針を示した。現行GEISでは2013年時点の判明事項がまとめられているが、NRCによると同GEISでは運転期間を60年から80年に延長する際の環境影響がカバーされない。これにともない、ターキーポイントとピーチボトムの計4基については、NRCスタッフが2024年頃に環境影響問題の再評価を完了するまで、運転期間の延長が実質的に取り消された。

今月3日になると、NRCGEIS改訂方針への対応として、初回やそれ以降の運転期間延長に関する規則の修正を提案するとともに、個々の延長申請を審査する際に取り組むべき環境問題の数や範囲などを再定義した。これに対する意見を募集するため、52日までの期間に公開会合を複数回開催する。これらの会合で得られたコメント等を参考に、改訂規則やGEISの最終版を確定するとしている。

(参照資料:NRCの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNA313日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

 

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