原子力産業新聞

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IAEA 女子学生向け支援制度の参加者募集

11 Sep 2023

©IAEA

国際原子力機関(IAEA)は、M.キュリー夫人の偉業に基づき、若い女性が原子力分野でキャリアを追及できるよう支援するために設置した「マリー・スクウォドフスカ・キュリー・フェローシップ・プログラム(MSCFP)」の今年の参加者を募集している。応募締め切りは930日。

MSCFPは女性物理学者のパイオニアであるとともにノーベル賞を2度受賞したキュリー夫人にちなんで名付けられ、若い女性に原子力分野でキャリアを積む意欲を喚起させ、原子力分野における女性の数を拡大することを目的とし、現在のIAEA事務局長、ラファエル・グロッシー氏によって設置された。MSCFPは原子力関連課目の修士号取得を目指して勉強中の女子学生に修士課程への最高2万ユーロ(約313万円)の奨学金とIAEAが推進する実習研修制度(internship)に最大12か月参加する機会を提供している。さらに、学生には様々な教育的かつ専門的ネットワーク形成のためのイベントに参加する機会も提供される。2020年の創設以来、110ヶ国360人の学生が選抜されているが、さらに多くの女子学生に機会を付与できるよう、今年度は最大200名の奨学生を選ぶことを目標としている。

IAEAは、女子学生を対象としたMSCFPの他にも、若手・中堅女性専門家向けのキャリア開発を目的としたリーゼ・マイトナー・プログラムを用意しており、これらを通じて原子力分野のジェンダーバランス改善に取り組んでいる。

(参照資料:IAEAの発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)

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