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米加英の規制当局 先進炉とSMR規制で協力

27 Mar 2024

桜井久子

左から、CNSCジャマール委員長代理、NRCハンソン委員長、ONRフォイ長官 ©NRC

米国、カナダ、英国の原子力規制当局はこのほど、先進炉と小型モジュール炉(SMR)の技術審査で協力するための三国間協力覚書に調印した

原子力規制委員会(NRC)、カナダ原子力安全委員会(CNSC)、英原子力規制庁(ONR)間の協力覚書(MOC)は、312日に米・メリーランド州で開催されたNRCの年次規制情報会合で調印された。NRCC.ハンソン委員長、CNSCRジャマール委員長代理、ONRM.フォイ長官兼主任原子力検査官が調印した。

本協力覚書は、新型炉の国際展開の促進に向けて標準化が進む中、ベストプラクティスと規制経験を共有するという規制当局のコミットメントを強調するもの。この協力合意により、各国の規制要件を満たすための共通課題を検討し、共有のアプローチを開発していく。また、許認可申請前活動、研究、訓練、新たな技術的課題についても協力を推進する。

本覚書に基づき、三機関は先進炉やSMRの共同技術審査の促進に向けた協力を拡大するほか、ベンダーへのフィードバックを目的とした技術評価の実施等を行う際に、互いの経験、規制情報等の共有が可能となる。

ONRのフォイ長官は、「規制側による検討と承認を求める原子炉技術の急速な成長を考慮すると、規制の有効性と効率性の双方を向上させる規制当局間の提携アプローチが不可欠である。この協力合意は、技術的な知識と判断を共有し、安全基準を維持しながら規制の合理化を通じて、規制当局の時間と資源の効率化を確実にするもの」と語る。

NRCのハンソン委員長は、この合意は先進炉の安全かつ効率的な導入に向けた海外カウンターパートとの協力の大きな成果であるとし、「ここ数年、CNSCとの共同報告書の作成が複数の先進炉設計に関する重要な許認可活動を支えてきたことを目の当たりにしてきた」と述べ、SMRと先進炉の建設許可申請を検討する際のONRによる貢献に期待を寄せた(NRCCNSCとはSMRならびに先進炉に関する協力覚書を2019年に締結しているが、ONRとは未締結)。

CNSCのジャマール委員長代理は、「CNSCは、長年のパートナーであるNRCならびにONRと初の三国間協力覚書を締結できたことを喜ばしく思う。これは、三機関が共有するスキル、経験および知識を最大限に活用して協力するための枠組み。規制の効率性を高め、先進炉に対する審査の有効性の強化に資するだろう」と述べた。

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