中国 防城港4号機が送電開始
12 Apr 2024
防城港原子力発電所3、4号機「華龍一号」 ©CGN
中国広核集団(CGN)が広西チワン族自治区に所有する防城港原子力発電所4号機(華龍一号/HPR1000、118万kW)が4月9日、送電を開始した。同機は4月3日に初臨界を達成していた。
今後、一連の起動試験を計画通りに実施し、今年前半にも営業運転を開始する予定である。
中国南部に位置する少数民族地域初の原子力発電所である防城港発電所の1、2号機(PWR=CPR-1000、各108.6万kW)はそれぞれ、2016年に営業運転を開始した。3号機はCGN設計による「華龍一号」の初号機で、2023年3月に営業運転を開始している。3号機の2023年の設備利用率は98.2%で、中国の第3世代原子炉の中でも最高記録を達成した。第3世代のPWRの「華龍一号」は、CGNと中国核工業集団(CNNC)双方の第3世代炉設計を一本化して開発され、3、4号機はCGN設計による「華龍一号」の実証プロジェクトとして位置づけられるもの。なお、防城港発電所は、CGNが61%、広西投資集団(GIG)が39%を所有している。
CGN版「華龍一号」は、防城港3、4号機の他、浙江省の三澳原子力発電所1、2号機、広東省の陸豊原子力発電所5、6号機ならびに太平嶺原子力発電所1、2号機でも採用され、建設工事が行われている。
CNNC版「華龍一号」については、すでに2021年1月と2022年3月に、福建省の福清5、6号機として営業運転を開始。海外にも輸出しており、パキスタンのカラチ原子力発電所で2021年5月に2号機が、2022年4月に3号機がそれぞれ営業運転を開始している。