カナダの2州 原子力発電導入で協力覚書を締結
14 May 2024
州旗:アルバータ州(上)、サスカチュワン州(下) ©Pixabay
カナダのアルバータ州とサスカチュワン州の両政府は5月2日、2050年までにネットゼロの達成に向けて、原子力発電の開発を促進するための協力覚書(MOU)に調印した。
MOUに基づき、両州は原子力サプライチェーンや人材育成、燃料供給保障、小型モジュール炉(SMR)などの開発や法規制など、原子力発電の主要分野における協力や情報共有を実施する。また両州は、エネルギー開発に関して長年の協力関係にあり、脱炭素化に関連する同様の課題を有することから、産業界の脱炭素化の促進と送電網の信頼性向上にも取り組む。電力需要を満たし、経済成長に貢献する原子力発電の導入に期待を寄せる。
2019年12月、オンタリオ州、ニューブランズウィック州、サスカチュワン州は、カナダでSMRを推進するためのMOUに調印し、アルバータ州は2021年4月に正式に同MOUに加わった。4州は2022年3月、「SMR展開の戦略計画」を発表している。今回のアルバータ州とサスカチュワン州との間の新たなMOUには、産業界の脱炭素化や送電網の信頼性確保といった共通の関心分野が追加されている。