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米GNF 高燃焼度燃料の照射後試験へ

21 May 2024

桜井久子

ORNLに到着した照射済み燃料 ©DOE

GEベルノバ社傘下の燃料製造会社であるグローバル・ニュークリア・フュエル(GNF)社は59日、同社製の高燃焼度燃料棒を商業用原子炉で6年間燃焼後、米国エネルギー省(DOE)のオークリッジ国立研究所(ORNL)で照射後試験を実施することを明らかにした

燃料棒は、DOEの事故耐性燃料(ATF)プログラムの支援を受け、ノースカロライナ州ウィルミントンにあるGNF社の施設で製造され、ORNLで燃料の安全性と性能を確認する照射後試験を実施する。高燃焼度燃料は、長期貯蔵のために取り出す前により長く炉心に留まることが可能となり原子力の安全性を高め、燃料交換停止の回数は減少、発電量の増加による経済性の向上のほか、運転期間中に発生する使用済み燃料を減少させる。

ORNLは今後数年間にわたって照射後試験を行う。GNF社は高燃焼度燃料の2020年代末までに商業展開を目指し、得られた試験データをエンジニアリング、ライセンス取得の取り組みに活用する予定だ。

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