南ア 原子力発電所建設計画が手続き不備で遅れ
27 Aug 2024
記者会見で手続きの撤回を発表するラモコパ・エネルギー・電力相©South African Government
南アフリカのK. ラモコパ・エネルギー・電力相は8月16日、計250万kWeの原子力発電所の建設の調達プロセスに関する大臣決定を撤回すると発表した。パブリックコメントを募集しなかったことが、手続きの上で不備と指摘されたため、あらためてパブコメを募集し、手続きの透明性を確保するという。
同大臣は、原子力は南アフリカのエネルギーミックスの重要な構成要素であり、国のエネルギー安全保障と気候目標に大きく貢献できる低炭素で信頼性の高い電力を供給するものと強調。「今回の撤回は、このような重大な決定において国民の声が確実に考慮されるようにする重要な一歩だと考えている」と述べた。プロセスは3~6か月遅れとなるが、確実に調達プロセスを実施するという。
新規原子力発電所の建設計画は、2019年に公表された、国のエネルギー・インフラ開発計画である「2030年までの統合資源計画(IRP2019)」に明記されている。現在、政府は改定版となるIRP2023の草案を最終調整中だ。