原子力産業新聞

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ノルウェー SMRの建設可能性を模索

18 Dec 2024

深澤伊弦

ノルウェーのハルデン市©Halden Kommune

米国のエンジニアリング企業であるアメンタム社(Amentum)とノルウェーのコンサルティング企業であるマルチコンサルト・ノルゲ社(Multiconsult Norge AS)は1211日、ハルデン・シャーナクラフト社(Halden Kjernekraft AS)から、小型モジュール炉(SMR)建設の実行可能性調査を受注した。建設候補サイトは、かつて研究炉が運転していたノルウェー南部ハルデン市。

具体的には、SMRを建設する際のノルウェー国内外の機器・サービスに関するサプライヤーの候補企業を調査するほか、採用炉型、環境影響なども評価する予定。

ハルデン社は、ハルデン市とノルウェーの新興エネルギー企業であるノルスク・シャーナクラフト(Norsk Kjernekraft)社、およびエストフォル・エネルギー(Østfold Energi)社の3者が、同市でのSMR建設の実現可能性を探るため、昨年11月に共同で設立した企業。

アメンタム社のA.ホワイト上席副社長は「マルチコンサルト社と協力し、SMRとサプライチェーンに関する豊富な知識を活用して、客観的で事実に基づいた評価を提供し、原子力が将来のエネルギー問題の解決に貢献できるか、ハルデン市が十分な情報に基づいた決定を下せるよう支援したい」と意気込みを示した。

ハルデン社を設立した3者によると、ノルウェーでは、オスロ特別市やハルデン市など18の自治体を含むエストフォル県で既に160kWhの電力不足が発生しており、電力の需給ギャップが問題となっている。ノルウェー国内では、ハルデン市のみならず、さまざまな自治体でSMRの導入検討や建設可能性の調査が行われている。

なお、ハルデン市では、エネルギー技術研究所(IFE)のハルデン研究炉(BWR2.5kWt)が1950年代から運転されていたが、20186月に閉鎖されている。

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