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米ドミニオン社、ノースアナ1、2号機で2回目の運転期間延長申請

07 Sep 2020

ノースアナ原子力発電所 ©ドミニオン社

米国のドミニオン・エナジー社は9月4日、バージニア州で所有・運転するノースアナ原子力発電所1、2号機(99.8万kWと99.4万kWのPWR)について、運転期間を追加で20年延長する2回目の申請書を米原子力規制委員会(NRC)に提出したと発表した。

1978年と1980年に送電開始した両炉は、2003年に当初の運転期間である40年間にプラス20年間の運転期間延長が認められ、現行の運転認可はそれぞれ2038年と2040年まで有効。2回目の申請が認められれば、両炉は2058年と2060年までそれぞれ80年間、バージニア州内の顧客47万3,000世帯に安全かつ信頼性の高い適正価格の電力を供給し続けることになる。

同社はすでに2018年10月、同じバージニア州内のサリー原子力発電所1、2号機(各87.5万kWのPWR)について、2回目の運転期間延長を申請した。これらをそれぞれ2052年と2053年まで運転継続するための審査では、NRCが今年3月に安全性評価報告書(SER)の最終版、4月には環境影響声明書(EIS)の最終版を発行しており、まもなく最終的な判断が下されると見られている。

NRCはこれまでに、フロリダ・パワー&ライト(FPL)社のターキーポイント3、4号機(各76万kWのPWR)、およびエクセロン社のピーチボトム2、3号機(各118.2万kWのBWR)に対して、2回目の運転期間延長を承認済み。ドミニオン社の保有する発電所の審査が順調に進めば、米国内で送電開始後80年間の稼働が許される商業炉としてはサリー1、2号機が3件目、ノースアナ1、2号機が4件目ということになる。

ドミニオン社によると、ノースアナとサリーの両発電所はバージニア州内で合わせて250万の顧客に対して同社による発電電力の31%を供給、州内で発電される無炭素電力に至っては95%をカバーしている。これら発電所で運転期間を延長すれば、2045年までにCO2排出量の実質ゼロ化を目指すという同州のクリーン経済法の要件を満たす上で非常に重要であり、ドミニオン社が設定した「2050年までに発電電力のCO2実質ゼロ化」という目標の達成にも寄与する。また、バージニア州の継続的な経済成長を促しつつ、中部大西洋沿岸州や南部州の中でクリーンエネルギー生産のリーダー的立場を維持することになる。さらには両発電所における高賃金の雇用900人分以上を確保し、追加の経済的利益や税制優遇策も生み出すことになると指摘している。

(参照資料:ドミニオン・エナジー社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)

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