[JAIF] 原産協会メールマガジン
原産協会メールマガジン 9月号
2008年9月25日発行


Index


原子力政策推進活動

原産イノベーションセミナー「ポスト洞爺湖サミット:低炭素革命と原子力の役割」
  開催のご案内
気候変動国際シンポジウム―エネルギー効率と革新的技術で目指す低炭素社会―
  開催のご案内
金沢で高レベル放射性廃棄物処分の対話集会
平成20年度「原産協会関係組織事務局長連絡会議」を開催
国際協力活動
ベトナムのニン・トゥアン省にて原子力発電展示会・セミナーを実施
ATOMCON 2008参加原産協会代表団報告書を刊行
服部理事長がウルセル・AREVA-NP社長と懇談
太平洋諸国対象にディーゼル・メンテナンス研修
ホームページ・動画の最新情報
原産協会ホームページに関するクリックアンケートを実施
原産協会HP(一般向け)の更新情報
動画配信
会員向けHPの更新情報
英文HPの更新情報
原産協会役員の最近の主な活動など
原産協会入会のお知らせ
げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)


原子力政策推進活動

□原産イノベーションセミナー「ポスト洞爺湖サミット:低炭素革命と原子力の役割」開催のご案内

 山脇道夫・東京大学名誉教授をコーディネーターとし、会員組織等を対象とする原産イノベーションセミナー「ポスト洞爺湖サミット:低炭素革命と原子力の役割」を11月10日、東京都千代田区の如水会館で開催いたします。

 第1回目として、山本良一 東京大学教授より、洞爺湖サミット後の最新知見を踏まえての今後の原子力産業界が進むべき道のりについてお話しいただき、講演終了後は会場参加者との意見交換を行います。参加費は当協会会員3,000円、非会員5,000円です。

 詳細はホームページ( http://www.jaif.or.jp/ )をご覧下さい。

□気候変動国際シンポジウム―エネルギー効率と革新的技術で目指す低炭素社会―開催のご案内

 当協会は日米民間対話日本委員会との共催により、11月17日に東京・経団連ホールで、「気候変動国際シンポジウム−エネルギー効率と革新的技術で目指す低炭素社会」を開催いたします。

 気候変動問題は人類が直面している長期的で解決の難しい地球規模の課題です。従って、欧米先進国はもとより、中国やインド等の成長著しい発展途上国も共通の認識の下にこの問題に取組むことが必要です。

 本シンポジウムでは、「2050年のライフスタイル」と「低炭素社会へむけての技術の活用」という二つの視点から、日、米、欧、さらに中国、インドの取り組みの状況などを具体的な事例などを交えて議論します。このシンポジウムを契機として、この問題が日常の生活に密接に関係するものとの参加者の理解が進み、さらに、具体的な行動につながることが期待されます。

 詳細はホームページ( http://www.jaif.or.jp/iscc/ ) をご覧下さい。

□金沢で高レベル放射性廃棄物処分の対話集会

 当協会は8月20日、金沢市で行われた北陸原子力懇談会のエネルギーセミナーにおいて、大学の先生や大学生を交え、高レベル放射性廃棄物処分の対話集会を開きました。参加者には技術系の先生方が多く、意見交換では、使用済み燃料の直接処分と再処理後処分の費用や処分場の大きさの比較、海外から返還されるガラス固化体の安全性等、専門的かつ技術的な質問が幅広く出され、時間を延長しての活発な議論となりました。

 また対話集会終了後、ある大学の先生から「このような話をぜひ、うちの学生にして欲しい」との要請があり、今後実施することになりました。

 これまでの対話集会は、地域のオピニオンリーダー的な方々を対象に開いてきましたが、大学の先生が興味を示されたことから、幾つかの大学の関係者の方々にご相談したところ、いずれの大学もカリキュラムのなかで実施して頂けることになりました。これからは、対話の輪を次の時代を担う学生さんにも広げていきたいと考えています。

□平成20年度「原産協会関係組織事務局長連絡会議」を開催

 8月20日、原産協会関係組織事務局長による連絡会議を当協会会議室にて開催しました。この連絡会議は、北海道エナジートーク21、東北原子力懇談会、(社)茨城原子力協議会、中部原子力懇談会、北陸原子力懇談会、関西原子力懇談会、中国地域エネルギーフォーラム、山口県エネルギー問題懇話会、九州エネルギー問題懇話会、および当協会の幹部で構成され、各組織の活動状況などの情報・意見交換を行いました。

 今回の連絡会議では、特に各機関間の協力・連携について意見交換を行いました。今後、ここでの議論を発展させ、各組織間の協力を進め、より効果的・効率的な原子力の理解促進活動を行うべく、検討を進めてまいります。

国際協力活動

□ベトナムのニン・トゥアン省にて原子力発電展示会・セミナーを実施

 9月4日から6日まで、ベトナム中南部の原子力発電所サイト候補地であるニン・トゥアン省の省都ファンラン市において、原子力発電展示会が日越共催で開催されました。来場者数は延べ3千人。ベトナム側は、ニン・トゥアン省人民委員会(県庁に相当)、ベトナム電力公社(EVN)、ベトナム原子力委員会(VAEC)、日本側は日本貿易振興機構(JETRO)と当協会が共催機関となりました。


開会式テープカット

 開会式ではニン・トゥアン省のギー副知事、科学技術省のティエン副大臣、EVNタイン副社長、坂場駐ベトナム大使(JETROホーチミン事務所吉岡所長代読)の各氏が挨拶しました。

展示会場を訪れた学生達
 展示会場では、日本側は、日本の原子力発電の技術を紹介したほか、地域共生やニン・トゥアン省来日ミッションの際の写真パネルを展示し、サイト候補地での展示会を意識したものとしました。ベトナム側はEVNとVAECがパネルやモデルを持ち込み、日本とベトナムが共催していることが観客にはっきり判るようにしました。参観者は大人だけでなく、中高校生や小学生が多数、訪れました。

 また、9月4日にはニン・トゥアン省の幹部等170名を対象に、9月5日には一般市民480名を対象にセミナーを実施し、「ベトナムの原子力発電導入計画について」(EVN)、「日本における原子力発電」(電事連)、「日本における発電所と海域環境調和の取組み」(海生研)の発表後、ニン・トゥアン省フン商工局長が、本年8月の日本視察の紹介を交えた発表を行ない、その後活発な質疑応答が行なわれました。

□ATOMCON 2008参加原産協会代表団報告書を刊行

 当協会は、今年6月下旬から7月上旬にかけ、ロシア・モスクワ市で開催された第1回国際会議・展示会「ATOMCON2008」への参加と原子力関連機器製造施設や原子力関係機関への訪問を目的とした代表団(団長:服部原産協会理事長)を派遣しましたが、このほど同代表団の報告書を刊行しました。

 報告書では、「ATOMCON2008」および、高速炉用関連機器のポドルスク製造工場、ロシア型加圧水型軽水炉(VVER)やフロート型原子炉(出力七万kW)の製造工場イジョーラ工場、タービンや発電機を製造するパワー・マシンズ社、燃料製造のトヴェル社など訪問先での工場見学、企業幹部との意見交換などの内容を報告しています。一部資料は日本語に訳して掲載されています。

 頒布価格は、当協会会員8,000円、非会員10,000円。購入申込書はこちら。

 詳細お問い合せは、原産協会・国際部(TEL 03-6812-7109)まで。

□服部理事長がウルセル・AREVA-NP社長と懇談

 来日中のウルセル・仏AREVA-NP社長一行らが9月5日、当協会に来訪し、服部理事長と懇談しました。この中でウルセル社長は、AREVAが三菱重工業と共同開発中のATMEA炉について、APWRとEPRのよい点をより選った原子力新興国、中堅の電力会社向けの110万kW出力の中型炉であり、2009-2010年には市場に出したいとの考えを示しました。

 同社長はまた、「世界では2030年までに控え目に見ても6億5千万kWの設備容量が必要であり、運転停止になる炉のリプレースを考えると、2030年までに3億kWの新設が必要だが、AREVAは同市場の1/3のシェアを目標としている。このためにも、今の時期のエンジニアリング・パートナーシップは重要であり、三菱重工業との連携を深め、原子力市場のグローバル化を発展させていきたい。」と強調しました。さらに、AREVAのプレゼンスが大きいと世間で思われていることについては、投資活動が目立ち、事業活動に占める原子力の比率が他の企業より高いからとの見解を述べました。

 これに対して服部理事長は、@企業間の競争は避けられないものの、相互の技術を高めて発展させていくこと、また個別企業の利益を超えて、世界の原子力の発展のために各企業が努力していくことが重要A現在は、大型炉の出力を徐々に高める開発に注力しがちであるが、途上国では、30〜60万kWの炉の需要が増大、総数500基あまりのニーズがあるとの予測もあるB6月に訪問したロシアでも多様なラインナップで中小型炉開発を進めており、世界で原子力のシェアを高めるには、日本、フランスが、途上国のためにも運転がしやすい、世界標準的な炉の中小型炉の開発をリードしていく必要がある──と応えました。

 また、ウルセル社長と服部理事長は、途上国が原子力を導入するために必要な人材、法制度、インフラ整備をするのに必要な年数について議論し、性急に進めるよりも慎重な対応が望ましいこと、さらに、人材の確保と養成は両国共通の問題であり、数だけでなく質の維持・向上が重要であること、退職年、大学との連携など、各国の社会システムとの調和の中で対策を練り、実践していくべきであるとの見解で一致しました。

□太平洋諸国対象にディーゼル・メンテナンス研修

挨拶をする石塚常務理事
 PIF(太平洋島嶼国*フォーラム)諸国・地域は、我が国の放射性物質の輸送ルートであり、同地域の人々に我が国のエネルギー政策を理解してもらうことは大変重要なことであります。当協会は、平成12年度より、関係機関と協力して、毎年、PIF諸国・地域のディーゼル技術者を招聘し、日本の電力事情のレクチャーと、ディーゼル機関のメンテナンス研修を行っています。

 今年度は、9月1日から10日間、三菱重工業の相模原製作所研修センターと大洋電機群馬事業所で研修が行われました。研修に先立ち、9月1日夕方に、三菱重工業の相模原クラブで研修生の歓迎会が行われ、PIFから13名、日本から関係者約20名が参加しました。

 歓迎会では、最初に海外再処理委員会の高塚次長より開会の辞があり、続いて、同協会の石塚常務理事が歓迎の挨拶を述べました。石塚常務は挨拶の中で、地球温暖化は、人類全体にとって大きな問題であるが、特にPIF諸国・地域においては、温暖化による海面上昇で、島の面積が縮小したり、消滅するという重大な危機に直面する可能性もあり、お互いに協力してこの問題を解決しようと述べました。歓迎会は、参加者全員が楽しく談笑し、PIF諸国・地域と日本の原子力関係者の間に大変親しい関係が築かれました。

PIF代表のドネイド・ロキカ氏と握手する石塚常務
記念品を受け取る太田電事連顧問

 *豪州、ニュージーランド、パプアニューギニア,フィジー、サモア、ソロモン諸島、バヌアツ、トンガ、ナウル、キリバス、ツバル、ミクロネシア、マーシャル諸島、パラオ、クック諸島、ニウエ。

ホームページ・動画の最新情報

□原産協会ホームページに関するクリックアンケートを実施http://www.jaif.or.jp/

 原産協会では来年度に向けて、より便利で使いやすいホームページ(HP)に変えていくため、現在の原産協会のホームページについて、利用されているみなさまの「役立つ情報」や「何が期待されているのか」などについて、ご意見を伺うアンケートを行っています。ぜひ、HP利用者の方々のご意見をお聞かせ下さい。アンケートはHP( http://www.jaif.or.jp/ )からお願いします。

□原産協会HP(一般向け)の更新情報http://www.jaif.or.jp/
 ・原産協会ホームページに関するクリック・アンケートにご協力を案内(リンク)(9/16)
 ・原産イノベーションセミナー「ポスト洞爺湖サミット:低炭素革命と原子力の役割」開催のご案内(9/12)
 ・原子力関連リンク集(国内)を更新(8/29)
 ・『第15回日仏原子力専門家会合(N-20)、10月、ニースで開催予定』を掲載(8/21)

□動画配信(Jaif Tv)(http://www.jaif.or.jp/ja/jaiftv/index.html)
 ・第9回(2008/9/16)
  *第4回WNU世界原子力大学夏季セミナーレポート

□会員向けHPの更新情報 (https://www.jaif.or.jp/member/)
 ・【日本の原子力発電所の運転実績】8月分データを掲載(9/9)
 ・企画・情報委員会第20回会合議事概要を掲載(9/1)
 ・原子力産業新聞「原子力の日」特集号の広告募集を案内(8/29)

□英文HPの更新情報 (http://www.jaif.or.jp/english/)
 ・Atoms in Japan (AIJ): 週刊英文ニュース(19本)

原産協会役員の最近の主な活動など
[服部理事長]
 ・9/17(水) 原子力総合防災訓練事前訓練(於:福島県原子力災害対策センター)
 ・9/28(日)〜10/6(月) IAEA総会出席(於:ウィーン)・N-20出席(於:ニース)

[石塚常務理事]
 ・9/20(土)〜9/28(日) 漁業関係者の欧州原子力施設の立地環境調査団(フィンランド、フランス)
 (オルキルオト処分場、ラアーグ再処理工場視察他)

◇役員の雑誌等への寄稿、インタビュー掲載記事◇
○服部理事長
 ・投稿記事掲載:日本原子力学会誌9月号
巻頭言「原子力ルネッサンスを現実のものとするために」

原産協会入会(9月)のお知らせ
 ・株式会社エネルギーレビューセンター
 ・産興株式会社



げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)

皆様、こんにちは。

 子供の頃はトイレを汚してよく母親に叱られたものです。男の子のいる家はどこも一緒でしょうか。

 「今日、起きている病的な現象は、辿っていけば家庭のしつけ、幼児教育に行き着く」ある文部科学大臣が就任会見で述べました。私は、情報・コミュニケーション部で、「原子力産業新聞」の編集、つまり「記者」をしています。

 お食事中の方には申し訳ないですが、大小便に始まり、自分の出した不要物を自分でキチンと始末することは、しつけの第一歩かと思います。翻って、原子力の世界でも同じようなことが問題になってはいないでしょうか。他の部署にいた時期を挟んで、都合約6年、色々な取材をしてきましたが、放射性廃棄物処分問題は変わらず、原子力の最大のテーマの一つのようです。記者の仕事を通じて、微力ながら何らかの解決につながれば、などと思います。

 さて、取材活動の一方、私は最近、顧客管理にも係わるようになり、新規お申し込みのお客様の元へは、新聞をお届けに上がることもあります。先日、うかがった海運関係のK社さん、ご担当の方もお人柄よく、原産協会をよくご存じのよう。こんな「フェイス・トゥー・フェイス」を大事にしたいと思います。

 今後とも、どうぞよろしくお願い致します。(K.I)


◎「原産協会メールマガジン」2008年9月号(2008.9.25発行)

発行:(社)日本原子力産業協会 情報・コミュニケーション部(担当:喜多、八十島)
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