lights on with nuclear

 [JAIF]原産協会メールマガジン

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原産協会メールマガジン3月号
2014年3月25日発行

Index

■原子力政策推進活動

 □理事長メッセージ『「3月11日」から3年を経て』を発表
 「次代を担う若者たちによるエネルギーワークショップ」を開催 

■国際協力活動

 □日本・スペイン間の原子力ビジネス交流イベントを開催
 □CLSAジャパンフォーラムにて服部理事長が講演

■情報発信・出版物・会合等のご案内

 □「次世代によるグローバル・トーク」開催のご案内

■会員との連携活動

 □第15回原産会員フォーラムを開催-被災地における低線量放射線の影響についてなどの講演

■ホームページの最新情報

■原産協会入会のお知らせ

■原産協会役員の最近の主な活動など

■げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)


本文



■原子力政策推進活動

□理事長メッセージ『「3月11日」から3年を経て』を発表

 当協会は11日、理事長メッセージ 『「3月11日」から3年を経て』を発表しました。

 詳細はこちらをご覧ください。
 http://www.jaif.or.jp/ja/news/2014/president_column25_140311.pdf


□「次代を担う若者たちによるエネルギーワークショップ」を開催

 当協会では、2月28日に将来の日本の中心となる若者たちにエネルギー問題について、自分のこととして考えてもらう事を目的としたワークショップを都内で開催しました。

 同ワークショップは、議論が原子力に偏ることなどがないよう、運営を上智大学の環境政策対話推進センター長である柳下正治教授を中心とした次世代エネルギーワークショッププロジェクトに託し、透明性、公平性を担保する形での開催としました。

 参加大学についても、全国に広く声をかけ、北海道教育大学、早稲田大学、京都女子大学、関西大学、岡山大学の5大学から男女20名が参加しました。

 冒頭、ワークショップの趣旨説明とともに簡単なゲームなどを行い、意見交換が活発に行われるよう雰囲気づくりにも工夫しました。
続いて、環境問題について、地球環境戦略機関研究顧問の西岡秀三氏、エネルギー問題については、NPO法人パブリックアウトリーチの木村浩氏によるレクチャーを頂き、その後、4人ずつのグループによる討論を行いました。
グループでは、レクチャーされた専門家への質問を2つずつ作成するという課題を与えられ、真剣に話し合いました。
 昼休みをはさんで、午後のスタートは、各グループからの質問に対して専門家からの回答が行われました。「原子力の不安をなくすには」や「専門家と国民の間をつなぐには、メディア以外でどのような人が良いと思うか」などの質問に、専門家からは、「安全とは許容できるリスクで、社会が決めるもの」「情報は、自ら取りにいかなければならない」など、解説を含めての回答が行われました。

 以上を踏まえ、学生たちは、30年後に自らがそうありたいとする社会を3つのパターンから選択し、それぞれが自分に近いと思う人たちとグループをつくり、その社会でのエネルギーのあり方について、どうあって欲しいかについて議論し、発表を行いました。
 その結果、7つに分かれたグループからは、「国民のエネルギー選択のプロセスを大事にすること」「エネルギーに冗長性を持つこと」「安定、安全、安心を大前提にエネルギー自給率を上げること」「再生可能エネルギーを促進し、新エネルギー開発を行うこと」などが、30年後の社会に大事なこととしてあげられました。

 これらの意見の交換と発表について、柳下教授と木村氏からは、学生たちへの講評として、「今回の議論がエネルギーを選択する第一歩である」「価値観や論点を掲げてさらに議論すれば、未来をどうすればいいか考えることにつながる」などのコメントがありました。

 最後に、すべての学生に参加修了証を柳下先生から手渡しし、全員の集合写真を撮影するなど、和やかな雰囲気で終了しました。

 
 会場風景

 

 ■国際協力活動

□日本・スペイン間の原子力ビジネス交流イベントを開催

 当協会とスペイン原子力産業協会は3日、在日スペイン大使館経済商務部(写真右はラファエル・コロマ商務官)との協力により、両国の原子力ビジネス交流イベントを都内で開催しました。昨年10月にスペイン原子力セミナー(在日スペイン大使館主催、当協会後援)が開催されたのに続き、スペイン企業の有する技術や展開事業の紹介を通じて、両国企業間で相互に恩恵が得られる交流を促進する目的で行われたものです。




 スペイン側を代表して挨拶したスペイン原産のA.コルナド理事長(=写真左)は、同国の原子力産業について、競争力があり堅固かつ経験も豊富であると形容し、すでに40か国以上のエネルギー・原子力部門にスペインの技術が普及している点を強調しました。

 スペインからはこのほか、イベルドローラ、エンサ、テクニカス・レウニダス、テクナトム、ヌシム――の同国を代表する原子力関連企業5社が参加しました。各企業による自社の紹介やそれぞれの事業に関連した日西相互の企業個別面談も活発に行われたほか、スペイン大使館においてレセプションが開催され、両国の参加者が親交を深めました。


   
交流イベント会場の様子



□CLSAジャパンフォーラムにて服部理事長が講演

 当協会の服部理事長は2月26日、都内で、CLSAが主催する海外機関投資家を対象としたCLSAジャパンフォーラムにて講演しました(=写真)。同フォーラムには、海外から25ヶ国、500名、178社が参加しました。

服部理事長の講演概要
・「Nuclear Power after Fukushima」と題して、福島第一原子力発電所(以下、1F)事故~日本のエネルギー需給~日本のエネルギー政策について述べました。

・また、新規制基準に基づき、17基が適合性確認の申請をしている状況であること。さらに、原子力発電所が停止している影響で、3.6兆円の燃料費がかかっていることを訴えました。

・原子力の役割、原子力のリスクと利益、国民からの信頼回復が必要であることを説明しました。

・最後に、1F事故の教訓を世界で共有することが、原子力の継続的発展に必要不可欠であると述べました。

・会場からは、再稼働のタイミングは、どういう部分で遅れて、どのくらいかかるのか?、CO2についてどう考えるか等の質問がありました。理事長からは、適合性確認が遅れている理由の一つとして、耐震対策が挙げられること。日本は先進国として、CO2削減に積極的に貢献していく必要があることを回答しました。

   



■情報発信・出版物・会合等のご案内

□「次世代によるグローバル・トーク」開催のご案内

 当協会は、原子力界の若手(35歳以下)を主な対象とした「次世代によるグ ローバル・トーク」を第47回原産年次大会(2014年15日、16日)に合わせ開催します。

 同大会に参加す る海外の要人と若手との対話(グローバル・トーク)を行うことにより、国内若 手人材の国際化とリーダー育成の拡大の一助としたいと考えております。

 詳細はこちらをご覧ください。
  http://www.jaif.or.jp/ja/news/2014/global-talk_announce2014.html



■会員との連携活動

□第15回原産会員フォーラムを開催-被災地における低線量放射線の影響についてなどの講演

 当協会は3月10日、「第15回原産会員フォーラム」を東京・東海大学校友会館で開催し、長崎大学原爆後障害医療研究所教授高村昇氏に「被災地における低線量放射線の影響」、また、同じく長崎大学原爆後障害医療研究所 川内村復興推進拠点保健師折田真紀子さんに「川内村における放射線リスクコミュニケーション」と題してご講演をいただきました。

 高村氏から、低線量の内部、外部被ばくの影響について、福島とチェルノブイリとの比較および福島での健康管理調査の状況を中心にお話があり、続いて、折田さんから、川内村の除染の状況、食品検査の現状、村の内部被ばく検査結果、帰村状況、長崎大学と川内村との連携、折田さんの村内での活動等についてのお話がありました。

 講演会には約80名の会員が参加され、活発な質疑応答も行われました。

 講演資料は当協会の会員専用ページに掲載しております。
 https://www.jaif.or.jp/member/



■ホームページの最新情報

□原産協会HP(一般向け)の更新情報 (http://www.jaif.or.jp/ )

*国内、海外ニュースは毎週および随時更新しております。

・「放射線授業実践報告会(高校版)」開催のご案内 (3/12)
・理事長メッセージ『「3月11日」から3年を経て』 (3/11)
・福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等の状況(随時)
・福島地域・支援情報ページ(随時)
 地元自治体の動きやニュース、地元物産・製品等の情報を掲載中
・「日本の原子力発電所の運転・建設状況」を掲載(随時)

□JaifTv動画配信

・第52回「汚染水の解決を探る」(11/20公開)
http://www.jaif.or.jp/ja/jaiftv/archive54.html

□会員向けHPの更新情報( https://www.jaif.or.jp/member/ )

・【日本の原子力発電所の運転実績】2月分データ (3/10)
・「日本・スペイン間のビジネス交流イベント」資料を掲載(3/4)
・第47回原産年次大会併設の技術展示コーナーへの出展のご案内 PDFファイル
(480KB) 新着情報(2/28)
・「第47回原産年次大会:The 47th JAIF Annual Conference」に関する広告
募集について(2/26)

□英文HPの更新情報( http://www.jaif.or.jp/english/ )

・Atoms in Japan:英文原子力ニュース(AIJ) (随時)
・Fukushima & Nuclear News (随時)
・Status of the efforts towards the Decommissioning of Fukushima Daiichi
 Unit 1-4 (随時)

[Information]

* JAIF President's Comment on Three Years since March 11 (3/11)
* Stress Test and Restart Status (随時)
* Current Status before and after the earthquake (随時)
* Operating Records of Nuclear Power Plants (随時)
* Developments in Energy and Nuclear Policies after Fukushima Accident
 in Japan (随時)
* Trend of Public Opinions on Nuclear Energy after Fukushima Accident  
in Japan (随時)


[福島事故情報専用ページ] 「Information on Fukushima NuclearAccident」 (随時)


■原産協会入会のお知らせ

 ・ABB 株式会社


■原産協会役員の最近の主な活動など

[今井会長]
3/14 H25年度 第5回理事会(於:第1会議室)

[服部理事長]
3/3 スペイン・日本ビジネス交流イベントでの挨拶(於:虎ノ門琴平タワー)
3/5~3/12 JICCトルコ現地セミナー講師に伴うアンカラ出張およびIAB Meeting出席に伴うアブダビ出張
3/13 原子力人材育成戦略会議(於:第1会議室)
3/14 第11回原子力の自主的安全性向上に関するWG(於:経済産業省)
3/14 H25年度 第5回理事会(於:第1会議室)
3/17~3/21 JICCポーランド現地セミナー講師に伴うワルシャワ出張
3/25 第12回原子力の自主的安全性向上に関するWG(於:経済産業省)
3/27 人材ネットワーク運営委員会(於:第1会議室)
3/28 プレスブリーフィング(於:第1会議室)

[佐藤常務理事]
3/5  企画画委員会(於:第1会議室)
3/10 福井県国際原子力人材育成ネットワーク協議会出席に伴う敦賀出張
3/14 H25年度 第5回理事会(於:第1会議室)
3/17 広野町および東京電力(株)福島復興本社訪問
3/19 アジア原子力人材育成会議出席に伴う敦賀出張
3/24 映画「パンドラの約束」試写会(於:ニッショーホール)
3/28 プレスブリーフィング(於:第1会議室)


■げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)


心に残る旅



 一月の下旬に故郷の小・中学校時代の同級生10数名で、京都、奈良、伊勢を訪れる機会があり、寺社・仏閣巡りをしてきた。
 京都はよく晴れていたが、小雪が舞っていた。奈良、伊勢は、快晴であった。一年中で最も寒い時期であり、各地とも空気は当然冷たかったが、天候には恵まれた。

 京都では、私の故郷にある小さな山寺の大本山である臨済宗妙心寺派の妙心寺を訪ね、参拝した。日本最大の禅宗の寺院だけあって、その山内は広大で40以上の塔頭寺院が点在しており、ただただ驚くばかりであった。また、記年銘があるものとしては、日本最古の鐘や見る方向等によって龍の表情や動きが変わる雲龍図(狩野探幽作)があり、この寺院の歴史の深さに感心した。
 妙心寺の近くには、やはり臨済宗妙心寺派で枯山水の石庭で世界的にも有名な龍安寺と真言宗御室派の総本山仁和寺がある。両寺とも世界文化遺産に登録されているが、今回は、時間的な制約があり、訪ねることができず少し心残りであった。

 奈良は、初めて訪れる地であり、華厳宗大本山東大寺に参拝できるということで子供のようにワクワクした気分であった。大仏さまの大きさにおそらく驚くであろうと思っていたが、バスを降り、まず驚いたのが、参道に何頭もの鹿が悠然と歩いていて、奈良の鹿といえば、奈良公園と思っていたため、予期せぬことであった。
 さらに参道を進むと次は南大門の大きさとその左右の仁王像二体の形相と勇壮さに驚いた。ただ、仁王像の保護のためであろう金網が像の前面に張られており、太陽光の射す方向によっては、像全体が見えにくくなるところは残念に感じた。さらに進み中門を抜けると世界有数の木造建築である大仏殿が眼前に現れる。快晴であったため、その壮大さがひときわ目立ち、圧倒された。そして、大仏殿の中に入り、大仏様と対面となったが、やはり大仏さまの威容に一瞬身が引き締まる思いがした。一人の女性が大仏様の正面に立ち、かなり長い時間身じろぎもせず手をあわせているのが心に残った。今の大仏さまは、江戸時代に再建されたそうだが、創建時も再建時も、この大仏さまを多くの人々が当時の最高の叡智と技を持って全身全霊を傾けて造り上げたからこそ、現代の私たちがその姿を見た時に、心に大きく響くものがあるのだと改めて実感した。

 やはり、初めての地である伊勢を訪れ、神宮に参拝をした。昨年の式年遷宮は、出雲大社と同年となり、メディアに多く取り上げられたことなどにより、かなりの参拝者が訪れると聞いていたが、午前中の早い時間に訪ねたため、参拝者の数はあまり多くなかった。
 まずは、衣食住をはじめすべての産業の守り神である豊受大御神を祀った外宮を参拝したが、境内には、別宮として鎌倉時代の元寇のときに神風をおこしたといわれる神を祀る風宮があったことが印象的であった。 
 そのあと、皇室の祖先神で日本人の総氏神とされる天照大御神を祀った内宮に向かい、五十鈴川に架かった日常と聖なる世界の架け橋と言われる宇治橋を渡り、内宮に入った。まず、心身を清める御手洗場がある五十鈴川に手をつけてみたが、さすがに水の冷たさに身が震えた。樹齢数百年の大木が立ち並ぶうす暗い参道の玉砂利を踏みしめながら進み、高床式の唯一神明造で建てられ、真新しい正宮の前に立った時、その造形の美しさに息をのむ思いであった。

 日本の文化に大きな影響を与えた国宝、重要文化財に連続して出会えたことはまたとない貴重な体験であり、日本の文化の素晴らしさが心に深く残る旅であった。   (S.H)


◎「原産協会メールマガジン」2014年3月号(2014.3.25発行)
発行:一般社団法人 日本原子力産業協会 政策・コミュニケーション部(担当:木下、八十島)
〒105-8605 東京都港区虎ノ門 1-2-8 虎ノ門琴平タワー9階
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